掲載日:2022年4月20日
写真はもちろん動画においても満足のいく作品を創り出せるカメラだ。
特に「OM-Log」は暗部からハイライトまで黒つぶれ、白飛びを抑えて記録可能だ。カラーグレーディングは必須だが、10bit記録と併せて使用することで表現の幅を広げてくれる。「OM-1」用の公式LUTも公開されているのでLog撮影も気軽にできるのがありたい。高感度のノイズが少なく、全体的にハイライトが粘ってくれる印象。階調性に余裕があり、ハイキーな露出でも破綻しにくいうえ、ハイライト部とシャドウ部の調整もしやすい。「センサーサイズの常識を覆す高画質」というのも決して大げさではなく、マイクロフォーサーズシステム規格のミラーレスとしては、「史上最高の高画質」と言ってもいいのではないだろうか。
日没後のテントが照らされる瞬間。常用で最高ISO感度の25600で撮影したものだがノイズが少なく、ランタンの灯りの広がりを表現することができた。夜のキャンプシーンでも積極的に高感度が使えるだろう。
焚き火で作ったキムチ炒飯。夜の撮影はISO感度と絞り、シャッタースピードを調節することでハイライト部が飛ばずに炎の揺らめきを表現することができた。
写真ではしっかりとホールドすれば秒単位で手持ち撮影が可能だったことに驚いた。意図しないスローシャッター時でも強力な手ぶれ補正により失敗を防げるだろう。
また高感度耐性の向上によりシャッタースピードを稼いで撮りたい、暗い場所で動く被写体の撮影も気軽に行えた。動画撮影において、三脚では切り撮ることができないシーンも手持ちで手ぶれを気にすることなく撮影することができた。
このカメラで一番の驚きは手ぶれ補正だ。スローシャッターを手持ちで撮影きることに何度も驚いた。動画も静止画も、キャンプシーンの撮影で間違いなく助けてくれるだろう。
手持ちで撮影したもの。夜でも撮りたいものを逃さず切り撮れるのはこのカメラの最大の強み。
4K60P、10bit Log撮影、動画RAW記録などの機能があれば表現方法に困ることはない。動きのあるシーンを秒間60フレームのなめらかな映像で撮影でき、4Kで色彩やディテールをより高精細・高画質に記録できる。連続撮影時間の制限が無く、PD対応モバイルバッテリー対応により、給・充電しながら、ノーカットの映像表現や星空・夜景の撮影などで安心して撮影に挑むことができた。
ケトルから滴る水飛沫。4K60P撮影、30p書き出しのスロー表現を用いることでより臨場感のある表現をすることができた。
また、動画撮影時のAF追従性も暗所でのAF精度も高くスムーズに撮影することができた。
コーヒーを注ぐ瞬間。注ぎ口にピントが合うように撮影してみました。ピントがずれることなく撮影できた。
天候の変化を切り撮りたくなるアウトドアでの撮影でも、IP53を有する防塵・防滴性能ならガシガシフィールドで使うことができ、表現の幅をさらに広げてくれる。雨や雪、霧など、天候を気にせず、その時しか切り撮ることのできない瞬間を逃すことなく撮影できる。
切り撮りたいその瞬間だけに集中して撮影できるのは嬉しい限りである。どこまで耐えられるカメラなのか。実際にフィールドで試してみたくなるカメラ。
野外でのレンズ交換の際には定評あるダストリダクションシステムが機能してくれるので、安心してレンズ交換ができた。
撮影を行う場合、必ずデータのバックアップを取る必要が出てくる。UHS-II対応 SDダブルスロットを活用すればデータが飛んでしまうことを防ぐことができる。
天候の変化、砂や煙、火の粉など、アウトドアシーンは、カメラにとって厳しい環境だが、撮影の道具として安心して撮影できる信頼性は、本当にありがたい。
夜のキャンプは星空を楽しむのも魅力のひとつ。OM-1には星にピントを合わせてくれるユニークな機能がある。星空撮影の際、「星空AF」機能を使うことで簡単に撮影できたことに驚きを隠せなかった。
星へのピント合わせや構図決定などは、最もつまずくところ。私も写真を始めたころ、星空撮影をした後、自宅に帰って見返すとピントが外れていたという苦い経験があった。でも、この「星空AF」機能があればそんな経験をしなくて済む。
5000万画素手持ちハイレゾショット機能は三脚が使えないような場所やいろいろな構図を高画素で撮影したい時に非常に便利だった。また12枚の画像を合成することにより、ノイズも軽減されより高画質な画像を得ることができた。
この木の質感を5000万画素手持ちハイレゾショットなら表現できると思い撮影した。木の質感だけではく、アルミの硬質な光沢感を表現することができた。
アウトドアをしている際に見つけた木。木の質感、苔のきめの細やかさを表現したくて5000万画素手持ちハイレゾショットで撮影した。
画面全体の基本的な明るさは一定ままで、暗い背景のなかに新たに現れた明るいもののみを重ね合わせて露光していくライブコンポジット機能。この機能があれば星空の光跡撮影を誰でも簡単に楽しむことができる。
OM SYSTEMはマイクロフォーサーズ規格ということもあり、フルサイズ機やAPS-C機と比較すると、ボディーだけでなくレンズも小型軽量化されている。
特にOM-1は強力な手ぶれ補正機能と高感度性能の向上により、手持ちでの撮影も容易となり三脚が使えないシーンでも快適に撮影することができた。過酷な状況での撮影が多いからこそ、キャンプシーンで、OM SYSTEMの機動性は強い味方になってくれる。
雪山登山で撮影した一枚。足場も悪く、風が強い中でも撮影することができた。小型軽量と防滴・耐低温性能が高いOM-1だからこそ雪山での撮影を可能にしてくれた。
OM-1の小型軽量、手ぶれ補正、防塵・防滴、高感度性能がアウトドアシーンの撮影を快適にしてくれる。
絞り開放値F1.2という大口径でありながら、絞り開放から高い解像力と滑らかで美しいボケを誇るレンズという印象。絞り値F1.2の「にじむような美しいボケ」により、背景がうるさくならずに、被写体を際立たせてくれる。美しいボケが、何気ないワンシーンをドラマチックに仕上げてくれるレンズ。単に解像力が高いだけでなく、生み出される画は柔らかく上質で、こだわりを持って作られたレンズだと感じた。
今回、発売に先立って、OM-1使う機会を頂いた。レンズを含めたシステムの小型、軽量さ、強力な手ぶれ補正、防塵・防滴性能は、キャンプシーンで求められるものがすべて詰まっている。作品創りの相棒として、OM-1で新たな映像表現が出来る予感がしてならない。
※ 35mm判換算 焦点距離
※ 一部の画像はトリミングしております
新開発のデバイスと最先端のデジタル技術を結集し、センサーサイズの常識を覆す高画質を実現。また従来機種を大きく上回るAFや連写性能など、基本性能も大幅に進化した「OM SYSTEM」カメラのフラッグシップモデルです。