OM-5 Mark II × 写真家 佐藤 大史 ~風景との距離を縮める、PROレンズの魅力~

掲載日:2026年07月31日

掲載日:2026年07月31日

白山
天気が良さそうだったので、カメラ片手に山頂へ向かう。日本海に沈む夕陽を収められました。

OM-5 Mark II + ED 12-45mm F4.0 PRO

24mm相当*, Aモード, 1/100秒, F5.6, ISO 200

登山のトレンドはUL、カメラはどうする?

ここ10年ほど、登山やハイキングの業界では「UL」がひとつのキーワードとなっています。何の略かわかりますでしょうか?
答えは、「ウルトラライト」。軽くて高機能な素材やギアが開発され、登山情報や登山者の体験値の要約が進み装備の最適化を図りやすくなりました。数キロ~数十グラムまで削り、軽やかに山や沢を楽しもうというのがトレンドになっています。

さて、ではカメラユーザーは何を選択するべきでしょう?カメラ選びの答えは、結局その人の撮影スタイルによるのかもしれません。ただ、「軽くてよく写る」を最優先にするなら、僕の答えはOM-5 Mark IIです。ボディの重さは418g。フルサイズと呼ばれる大きなカメラ本体が700グラム程度なので約半分程度です。レンズまで考えるとさらに軽さが際立ちます。後述するM.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PROならレンズと合わせても672g。そこまで軽量であればカメラホルスターにつけたり、リストストラップをつけたりしてもぶら下げられるので大変便利です。

OM-5 Mark II 選べる2種類のレンズキット

軽いだけでなく、サイズも小さいので女性でも片手で持ちやすい大きさです

しかもOM-5 Mark IIは、防塵・防滴性能と堅牢性が非常に高い。僕は北アルプスや西表島、佐渡島などに連れて行き、雨や波飛沫に濡れ、岩や木にぶつけたりザックやポシェットの中からわりと雑に出し入れをしたりしましたが、動作がおかしくなる事は無く、問題なく使用できました。

水滴
雨のそぼ降る森の中で波紋を狙いました。木々から落ちてくる大きな水滴がカメラにかかっても心配いりません。

OM-5 Mark II + ED 12-45mm F4.0 PRO

90mm相当*, Aモード, 1/100秒, F5.6, ISO 500


海のしぶきがかかったときは、塩気があるので真水で絞ったタオルで拭いてあげるとベターです。

OM-5 Mark II + ED 40-150mm F4.0 PRO

200mm相当*, Aモード, 1/250秒, F4.0, ISO 200

登山ゆき
まだ雪の残っているところで雪にカメラを突っ込んでしまいましたが軽く雪を払えばOKです。

OM-5 Mark II + ED 12-45mm F4.0 PRO

16mm相当*, Mモード, 1/80秒, F13, ISO 800

OM-5 Mark IIにはカラーバリエーションとしてサンドベージュも追加されました。
山の風景にも馴染む色です。

ULのボディは一択。ではレンズは?

カメラはともかく軽くて小さい方がいい、という方には小型軽量が売りのOM SYSTEMの中でも、OM-5シリーズがベストな選択と言えます。では、それに合わせるレンズは?と聞かれると、僕の答えはM.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PROです。雷鳥の写真など一部は望遠レンズを使用しているものの、このページに出している8割の写真がこのPROレンズで撮影したものです。

M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO 使用の場合、手ぶれ補正の補正効果は最大で中央6.5段、周辺5.5段(CIPA2024規格準拠)。それに加えて、広角側ではレンズ先端から約3cm程度(望遠側では約12cm程度)まで近づけるマクロ性能、proレンズなので防塵・防滴性能もIP53を搭載。OM-5 Mark IIこのPROレンズがレンズキットとして選べるのだから、とてもありがたい。

またPROレンズ全般に言えることですが、OM SYSTEMのPROレンズは写りがとてもシャープなところが気に入っています。中心から周辺まで解像力が高く、ピントさえ合っていればかなり解像します。さらにマクロにも強いのです。

佐渡島のキクザキイチゲです。少し拡大してみると、おしべやめしべを解像しているのがわかると思います。

OM-5 Mark II + ED 12-45mm F4.0 PRO

58mm相当*, Aモード, 1/1250秒, F5.6, ISO 200

OM-5 Mark II + ED 12-45mm F4.0 PRO

58mm相当*, Aモード, 1/1250秒, F5.6, ISO 200
部分拡大

キベリタテハの瞳と紋様にマクロで寄って撮影してみました。この写真もトリミングしてみると、解像度が高いのがお分かりいただけると思います。花や虫など、小さな被写体にピントを当てるのが難しい場合はMF(マニュアルフォーカス)にしてカメラを前後させる方法もおすすめです。

OM-5 Mark II + ED 12-45mm F4.0 PRO

90mm相当*, Aモード, 1/100秒, F7.1, ISO 320

OM-5 Mark II + ED 12-45mm F4.0 PRO

90mm相当*, Aモード, 1/100秒, F7.1, ISO 320
部分拡大

画素数がどうしてももっと欲しい、という場合にはハイレゾショットも選択肢です。三脚ハイレゾショットと手持ちハイレゾショットがありますが、OM-5 Mark IIはどちらも約5,000万画素相当になりますので、まずは手持ちハイレゾショットを気軽に使ってみましょう。思い切ってここまでトリミングしてみても、解像しているのがお分かりいただけると思います。

OM-5 Mark II + ED 7-14mm F2.8 PRO

14mm相当*, Aモード, 1/50秒, F5.6, ISO 6400
手持ちハイレゾショット

OM-5 Mark II + ED 7-14mm F2.8 PRO

14mm相当*, Aモード, 1/50秒, F5.6, ISO 6400
手持ちハイレゾショット
部分拡大

レンズをもう一本持てそうな方は、M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0 PROがおすすめです。
このレンズがポシェットに入れられたおかげで、雷鳥のこどもも簡単に撮影できました。

OM-5 Mark II + ED 40-150mm F4.0 PRO

300mm相当*, Aモード, 1/80秒, F13, ISO 800
手持ちハイレゾショット

40-150mmの焦点距離には、F2.8 PROとF4.0 PROの2種類のPROレンズがあります。F4.0の方が約6cm短いです。
フードを取り付けた状態でも、この程度のポシェットにも収まります。

風景との距離を縮めたい、全ての人へ。

少し強い表現ですが、軽さとは、正義です。なぜなら、疲れにくいからです。疲れると、人はいつも通り動けなくなり、素敵だなと思ってもカメラを出したり構えたりするのが面倒臭い気持ちが勝ってしまいます。「あっ」と思った時に撮れるのが小型カメラの良さです。狙ったところをすぐ撮るには少しだけトレーニングが必要ですが、テクニックとしては慣れてしまえば難しくありません。瞬きするように撮るには、テクニックだけでなく、手にぴたりと収まるカメラでないといけません。気づいたらすぐに構えられる、そんなカメラは、風景との距離をぐっと縮めてくれます。登山やハイキング、旅行が好きな方、スマホより良い写真が撮りたい方。そんな人たちにとって、OM-5 Mark IIは風景との距離を少しだけ近づけてくれるカメラだと思います。

ブロッケン現象のように淡い色合いの被写体は、ハイライト&シャドーコントロールで少しコントラストを強くしておくとイメージに近づくかもしれません。

OM-5 Mark II + ED 12-45mm F4.0 PRO

24mm相当*, Aモード, 1/1600秒, F5.6, ISO 200

新しいカメラが出た際には、色が思った通り出るかを試すのですが、狙った通りのオレンジ色が発色しました。

OM-5 Mark II + ED 40-150mm F4.0 PRO

140mm相当*, Aモード, 1/2500秒, F5.6, ISO 200

青も綺麗に発色しました。

OM-5 Mark II + ED 12-45mm F4.0 PRO

16mm相当*, Mモード, 1/80秒, F13, ISO 800
手持ちハイレゾショット

モノクロ表現も美しいです。僕はRAW現像の時に色の情報を落として階調を整えますが、アートフィルターのラフモノクロームもオススメです。

OM-5 Mark II + ED 40-150mm F4.0 PRO

72mm相当*, Aモード, 1/125秒, F5.6, ISO 640
手持ちハイレゾショット

色の情報を落とすと、陰影が濃くなり被写体の凹凸の表情が浮かび上がってきます。

OM-5 Mark II + ED 12-45mm F4.0 PRO

90mm相当*, Aモード, 1/1600秒, F4.0, ISO 200
手持ちハイレゾショット

カメラを固定できれば、三脚がなくてもタイムラプスが撮影できます。カメラの中で動画も作成されます。この動画は約1000枚の写真から作られています。

まとめ

OM-5 Mark IIはどんなカメラなの?と聞かれると、「登山やハイキング、旅行などにぴったりのカメラです。」と答えます。小さくて、頑丈で、水にも強いからです。ズームもしたい、という人は望遠レンズ40-150mmも持てば35mm判換算で24-300mmをカバーできてしまいます。小型軽量で高画質、そして実はコスパも良い、オールラウンダーのカメラがOM-5 Mark IIなのです。

*35mm判換算値

記事内で使用した機材

佐藤 大史 プロフィール画像

佐藤 大史

写真家白川義員氏に師事したあと、2013年に独立。ライフワークとして、「生きること」と「暮らすこと」にフォーカスした写真活動を行う。生きることのモチーフとして、アラスカの風景とそこに生きるものを撮影している。暮らすことの被写体としては沖縄の西表島に20年近く通って撮影中。

写真集:
2020年 Belong
2025年 北の光景

著作:
2022年フォトエッセイ 写真の隙間