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ファインダー

OM-D E-M1 Mark IIの大きな特長である120fpsの高速表示を実現するために取り組んだ工夫とは? 内部処理を大幅に見直した点など開発秘話を明かします。

ファインダー担当
松橋 貴之

ファインダー担当
原 聡司

光学ファインダーを超える電子ビューファインダー(EVF)を実現

松橋:E-M1 Mark IIのファインダー開発は、「動体を撮影しやすいEVFがほしい」というE-M1ユーザーからの声が原点でした。「光学ファインダーを超えるEVFの実現」をテーマに、色再現性を向上させることだけでなく、フレーミングのしやすさや残像感を抑えることを目指しました。従来のEVFでの動体撮影では残像が発生し、被写体を追いにくいシーンもあります。そこで、E-M1 Mark IIでは、E-M1の倍速となる120fpsでライブビュー表示が可能なEVFを採用しました。これにより、残像感を大幅に軽減し、より滑らかな表示を実現しました。

光学ファインダーに迫るような高性能なEVF

ハードウェアの性能を最大限に発揮する新たなアルゴリズムで表示タイムラグを大幅に短縮

ファインダー担当 : 原 聡司

:動体を撮影するシーンで狙ったフレーミングを実現するためには、表示タイムラグがほとんどないことが重要です。C-AF設定で最高18コマ/秒の高い連写性能と表示タイムラグの短縮を両立するためには従来の撮影シーケンスを刷新する必要がありました。E-M1 Mark IIの開発ではAE、AF、シャッターやイメージセンサー制御など撮影シーケンスに関わるすべての要素と表示制御が連携するアルゴリズムを新たに構築することから取り組みました。画像処理エンジンTruePic VIII、イメージセンサー、そしてEVFの性能を最大限に発揮しつつすべてを並列に制御することで表示タイムラグ5msecを実現しました。

連写中の像表示率も大きく向上

松橋:連写中に被写体を見失わないために、被写体を表示している時間が長いことも重要です。従来のライブビュー表示処理を徹底的に見直し、撮影からライブビュー表示への切り替えシーケンスを刷新することで、連写時の像表示率は従来の12%(6.5コマ/秒時)から一眼レフ機に匹敵する48%(10コマ/秒時)へと大きく向上させることができました。

ファインダー担当 : 松橋 貴之

プロの写真家からも高い評価

:プロの写真家から「連写中でも被写体を捉え続けられるようになった。光学ファインダー同等と言ってよい」という高い評価をいただきました。

私自身もプロの写真家のフィールドテストに同行させていただき、鳥やスポーツなどさまざまなシーンでE-M1 Mark IIのEVFはプロフェッショナル機として相応しい性能であることを体感しました。ぜひ多くのお客様にE-M1 Mark IIを手に取って、EVFの進化を実感していただきたいです。

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