OM SYSTEM OM-1 Mark II × 航空写真家 青木 勝 ~瞬間を逃さない、飛行機撮影におけるOM SYSTEMの魅力~

掲載日:2026年03月12日

掲載日:2026年03月12日

はじめに

航空写真家の青木勝です。
1970年より日本航空の嘱託カメラマンとして飛行機を撮り始め、以後、半世紀以上飛行機を撮り続けてきましたが、この度2026年3月に、OM SYSTEMの機材で撮影した写真展「JET SONG Ⅱ」を開催することとなりました。
ここではその作品の一部を紹介しつつ、飛行機撮影における、OM SYSTEMの魅力について語っていきます。

超多機能・高画質のOM-1 Mark II

OM SYSTEMのフラッグシップモデルOM-1 Mark IIは、重さ599グラムながら多くの機能搭載されており、かつ高画質での撮影が可能だ。さらにレンズを含めた小型軽量の撮影システムであり、超望遠撮影を望むならマイクロフォーサーズがベストである。フラッグシップ望遠ズームレンズであるM.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PROと組み合わせると、最高のパフォーマンスを発揮する。焦点距離がフルサイズの倍相当になるので、150-400mm F4.5 TC1.25x IS PROが、小型軽量でありながら300-800mm相当でF4.5、更に内蔵テレコンを使用すると1000mm相当でF5.6の超望遠ズームとして使えるのだから、機動性は飛躍的に向上する。まさにヒコーキ撮影に最適の機材である。

頭上を通過して伊丹空港のA滑走路(RWY)32に滑り込む機体の一瞬の輝きを、M.ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8 IS PROで捉える。

OM-1 Mark II + ED 50-200mm F2.8 IS PRO

140mm相当*, Sモード, 1/250秒, F2.8, ISO 25600

比較的小さなボーイング737の離陸を、M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PROの超望遠ズームレンズで思い切り引き寄せる。

OM-1 Mark II + ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO

946mm相当*, Mモード, 1/1000秒, F9.0, ISO 320

世界屈指の発着便数が多い羽田空港のヒコーキの動きを、M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PROの超望遠の圧縮効果で表現する。

OM-1 Mark II + ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO

700mm相当*, Sモード, 1/2500秒, F8.0, ISO 400

サンゴ礁の海に囲まれた沖縄・下地島空港のRWY17にファイナルアプローチする、キャセイパシフィック航空のボーイング777。

OM-1 Mark II + ED 50-200mm F2.8 IS PRO

180mm相当*, Sモード, 1/800秒, F8.0, ISO 200

羽田空港沖合の早朝。小型チャーター船の揺れる船上から超望遠レンズで、どうにか捉えることができた富士山とのツーショット。

OM-1 Mark II + ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO

800mm相当*, Sモード, 1/1250秒, F7.1, ISO 400

ヒコーキが大地を蹴って離陸する、撮る側も思わず力漲る瞬間。

OM-1 Mark II + ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO

890mm相当*, Sモード, 1/1000秒, F7.1, ISO 640

強力な手ぶれ補正機能

ヒコーキ撮影、特に35mm判換算で600mmや800mmの焦点距離を超えるような超望遠レンズ使用時において、心配になるのが手ぶれだ。このOM-1 Mark IIには、OM SYSTEMの特長的な機能の1つ、カメラの手ぶれ補正とレンズの手ぶれ補正が協調して動作する「5軸シンクロ手ぶれ補正機能」が搭載されている。これにより、OM-1 Mark IIとM.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PROとの組み合わせでは、なんと最大で約8.5段相当の手ぶれ補正効果が得られるのだ。

今回特に紹介したい3本のレンズ(M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO、M.ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8 IS PRO、M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO)にはいずれもレンズ内手ぶれ補正が搭載されており、5軸シンクロ手ぶれ補正の恩恵を受ける事ができる。テレコンバーターを使用して1000mmや2000mm相当の超望遠撮影においても三脚が不要で、安心して手持ち撮影ができる。これはOM SYSTEM ならではの素晴らしい機能と言えよう。

OM-1 Mark II 5軸シンクロ手ぶれ補正機能のイメージ

ノイズ耐性に優れた最新の撮像センサーと画像処理エンジン

OM-1 Mark IIのさらなる特長として、ノイズ耐性に優れた最新の裏面照射積層型Live MOSセンサーと、画像処理エンジンTrue Pic Xが挙げられる。これにより高解像度、豊かな諧調を表現する高ダイナミックレンジと、高感度性能(常用高感度ISO25600)を実現している。
実際ぼくは、撮影したヒコーキ作品をA1サイズの大伸ばしプリントをしたが、4/3センサーで撮影したものとは思えない、想像を超える高画質を実感している。

夕闇迫る羽田空港のRWY22から離陸する機を、ISO25600の超高感度で機体をブラすことなく確実に写し止める。

OM-1 Mark II + ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO + MC-14

1172mm相当*, Mモード, 1/125秒, F8.0, ISO 25600

夕暮れが迫り、滑走路灯が点灯して空港の雰囲気が一変する中、離陸に向けて滑走路に進入してきたJ-AIRのエンブラエルERJ-190。

OM-1 Mark II + ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO

712mm相当*, Sモード, 1/200秒, F4.5, ISO 5000

AI被写体認識AF 「飛行機」 の追従性能

半世紀以上ヒコーキを撮り続けてきているので、ぼくは最初、このAI被写体認識AF 「飛行機」 機能を甘く見ていた。50年の経験の蓄積を超える仕組みが、そう簡単にできるものか?というのが正直な気持ちだった。だが、実際に試してみるととんでもなく優れた機能だということがわかった。

遠くに機影が見えたところでファインダーに捉え半押し状態にすると、AIにより被写体を飛行機と認識し、すぐさま機体を高速AFで追い続けるのだ。しかも機体全体をマークした上で、さらにコクピットにポイントを絞って追うのだから驚く。日没後、かなり暗くなっても、肉眼で機体がうっすらでも見える限り、機影を追い続ける優れモノだ。視力が低下傾向にあるぼくにはこのAF機能は心強い味方で、以後、ずっとこの機能を使い続けている。

菜の花畑の上空を、成田空港のA滑走路にファイナルアプローチするシルクウエイ航空のジャンボを、AI被写体認識AF 「飛行機」 の機能が確実に追い続ける。

OM-1 Mark II + ED 12-100mm F4.0 IS PRO

30mm相当*, Sモード, 1/250秒, F7.1, ISO 250

取材許可を得て羽田空港の制限エリアに立ち入っての撮影。機体を3機写し込むような状況で果たして、AI被写体認識AF 「飛行機」 が正しく認識するか心配したが、結果、しっかりメインのボーイング767を捉えた。

OM-1 Mark II + ED 12-100mm F4.0 IS PRO

56mm相当*, Sモード, 1/800秒, F6.3, ISO 400

ヒコーキ撮影に最適な150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO

フィルムカメラの時代からヒコーキ撮影を続けてきて、望遠から超望遠のほとんどのレンズを使用してきているが、OM SYSTEMの超望遠ズームレンズM.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PROを実際に使ってみると、ズーム全域で極めてシャープ、しかもテレコンバーターMC-14、MC-20を使用しても、そのシャープでヌケの良い画質を維持している。フルサイズ換算300-800mmの超望遠が、ここまで小型軽量なツールとして使えるということは、ヒコーキ撮影にとって最高の武器であるといえる。

なぜならヒコーキ撮影は、焦点距離が長いほど撮影の自由度が増すのである。ぼくは超望遠を多用しているが、最も大事なのはレンズの開放値の明るさと重さ、画質性能のバランスである。これまでに一眼レフ用の400mmF2.8や600mmF4.0などの望遠レンズを長年使用してきたが、これらは重すぎて手持ち撮影ができないどころか、撮影現場に赴くには原則自動車が必要で、フィールドであちこち移動するにもレンズ専用のカートが欠かせない。そのうえ頑丈な三脚が不可欠なのだ。これではいくら優れた機材でも、機動力が大きく損なわれるので、気軽に使うというわけにはいかない。当然海外ロケに持っていくなど論外である。
そんな経験を経てきているので、このOM SYSTEMのM.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PROを初めて手にしたとき、その小型軽量さに正直、驚いた。

マイクロフォーサーズは、フルサイズ換算で倍の長さになるので、300mm-800mm相当になり、1.25倍内臓テレコンバーターを使用すれば、1000mmの超望遠レンズとなる。外付けの1.4倍テレコンバーターMC-14を使用すれば、焦点距離1400mm相当F8.0になり、同2倍テレコンバーターMC-20を使用すれば、焦点距離2000mm相当F11として使える。
この超望遠性能を、単焦点レンズでなく、ズームレンズの利便性を享受しながら、単焦点レンズに勝るとも劣らない高画質を追求できるのだ。

エアバスの最新鋭機A350を、超望遠ズームレンズM.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PROで、特徴あるウイングレットを強調してアップに迫る。

OM-1 Mark II + ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO

838mm相当*, Sモード, 1/1250秒, F10, ISO 250

羽田空港RWY22から香港に向けて離陸するキャセイパシフィック航空のボーイング777を、テレコンバーターMC-14を装着してさらに引き寄せる。

OM-1 Mark II + ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO + MC-14

1008mm相当*, Sモード, 1/1250秒, F8.0, ISO 400

羽田空港RWY34Lにファイナルアプローチする、ルフトハンザ・ドイツ航空のボーイング747-8を川崎・浮島町公園からM.ZUIKO DIGITAL 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PROで捉える。

OM-1 Mark II + ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO + MC-20

700mm相当*, Sモード, 1/800秒, F16, ISO 500

伊丹空港のRWY32を離陸後、左にバンクして上昇する機の動きは、伊丹ならではの狙い目だ。

OM-1 Mark II + ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO

750mm相当*, Pモード, 1/1250秒, F10, ISO 320

圧倒的な連写性能

OM-1 Mark IIはカメラ内メモリーの増設により、前モデルのOM-1と比較して撮影可能枚数が増加している。連続撮影枚数が従来機比約2倍となり、決定的瞬間が更に撮りやすくなった。このメモリー増設のおかげもあり、OM-1 Mark IIでヒコーキの連写撮影を行うにあたって、カメラのバッファ起因で連写ができないシーンなどはほぼ無かった。ぼくは通常連写(メカシャッター)を主に使用しているが、より連写性能を求める方はSH連写、いわゆる静音撮影(電子シャッター)での撮影を行うのも良いだろう。

SH連写は、「ブラックアウトフリー表示対応」連写のことで、電子シャッターで連写中もファインダーで途切れず視認できる機能だ。静音連写SH1ではピントと露出が1コマ目に固定されるものの最大120コマ/秒の高速連写が可能。対する静音連写SH2は、最大50コマ/秒で連写中もAF/AEが追従するという特徴がある。JPGデータのみだけでなく、RAW連写やJPG+RAW連写なども選択できるのがOM-1 Mark IIの素晴らしいところだ。

連写設定 設定コマ シャッター方式 AF/AE 追従 ブラックアウトフリー
連写 1-10fps メカシャッター Yes No
静音連写 5-20fps
5fps ステップ
電子シャッター Yes No
SH1 60, 100,120fps 電子シャッター No Yes
SH2 12.5, 16.7, 25, 50 fps 電子シャッター Yes Yes

*50fps 対応レンズは主な仕様を参照ください。

明るい望遠ズームレンズ 50-200mm F2.8 IS PRO

2025年9月に発売された最新の望遠ズームレンズで、飛行機撮影をこれから始めようという人にもとても使いやすい焦点距離である。フルサイズ換算100-400mm相当でズーム全域F2.8という明るさは、どんなに不安定な天候でも余裕をもって撮影に臨めるだけでなく、薄暮から日没にかけて刻々と変化するマジックアワーや、夜景などに威力を発揮する。しかも前記したように、かつては400ミリレンズF2.8というとかなりの重量で手持ち撮影など不可能だったが、このM.ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8 IS PROは、1250グラムと軽量なので、持ち重りもせず三脚なしで手軽に使いこなせるのは、写真家にとってうれしい限りである。

全国の航空ファンにお馴染みの伊丹空港南に位置する千里川土手。昔から数えきれないほど訪れているが、何度訪れても新鮮で、撮影意欲を刺激してくれる場所だ。

OM-1 Mark II + ED 50-200mm F2.8 IS PRO

200mm相当*, Sモード, 1/160秒, F2.8, ISO 20000

夜間、伊丹空港千里川土手から、このシーンの撮影難度は高いが、OM SYSTEMの50-200mm F2.8レンズの明るさと、AI被写体認識AFと手ぶれ補正機能の相乗効果により、夜間でも確実に写し止める。

OM-1 Mark II + ED 50-200mm F2.8 IS PRO

300mm相当*, Sモード, 1/160秒, F2.8, ISO 25600

ボンバルディアDHC-8-Q400のプロペラの動きを、ISO25600の超高感度で捉える。

OM-1 Mark II + ED 50-200mm F2.8 IS PRO

200mm相当*, Sモード, 1/200秒, F2.8, ISO 25600

冬の寒風で波に揺さぶられる小型船上からの撮影。OM-1 Mark IIのAI被写体認識AF 「飛行機」 機能が、しっかりヒコーキを捉え続けた。

OM-1 Mark II + ED 50-200mm F2.8 IS PRO

254mm相当*, Sモード, 1/1250秒, F11, ISO 320

便利で重宝する標準ズーム12-100mm F4.0 IS PRO

ヒコーキ撮影は、レンズの焦点距離が長いほど撮影の自由度が増すのは前記した通りで、ぼくは超望遠ズームを多用している。
しかし、空港の地理的条件によっても異なるが、着陸に使用されているランウェイエンド周辺から、ヒコーキの着陸進入してくるさまざまな動きを狙うには、このM.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PROのズームレンズが極めて便利。さらに航空会社などの協力を得て空港の制限エリアに立ち入って撮影するようケースにおいては、掲載した作品のように、ヒコーキを至近距離から機体全体を捉えて追いながら、瞬時にワイドから望遠に切り替えて機のアップに迫るなど、臨機応変にさまざまなアングルから変化に富んだ絵が狙える利便性は、ワイド系高倍率ズームのおおきな強みである。

ヒコーキ撮影の聖地といわれている沖縄・下地島空港。香港から定期的に訓練飛行に訪れるキャセイパシフィック航空のボーイング777。RWY17エンドに差し掛かると一瞬機体がエメラルドグリーン色に染まる。

OM-1 Mark II + ED 12-100mm F4.0 IS PRO

32mm相当*, Sモード, 1/1000秒, F8.0, ISO 200

成田空港の晩秋の夕暮れ。RWY34Lにファイナルアプローチする、カナダから飛来したウエストジェット航空のボーイング787を、M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PROで捉える。

OM-1 Mark II + ED 12-100mm F4.0 IS PRO

122mm相当*, Sモード, 1/640秒, F4.5, ISO 640

終わりに

OM-1 Mark IIと望遠ズームレンズをはじめとしたOM SYSTEM のヒコーキ撮影における圧倒的な機動力を目の当たりにして、驚くばかりであった。単に小型軽量のシステムというだけでなく、AI被写体認識AFを用いたAF性能や連写性能、5軸シンクロ手ぶれ補正など、メカとしてもソフトウェアとしても、ヒコーキ撮影に最適とも言える機能が盛り沢山であった。その中でも特に、手持ち撮影に特化した製品作りに熱い想いを感じた。

皆さんも是非、OM-1 Mark IIと高性能のズームレンズ群を持って、ヒコーキ撮影に挑戦して欲しい。

*35mm 判換算値

記事内で使用した機材

青木 勝

1944年、埼玉県生まれ。
東京写真短期大学(現 東京工芸大学)卒業。新聞社を経て、フリーランス写真家となる。
1970年、日本航空の嘱託カメラマンとして飛行機写真を撮り始める。以後、飛行機の魅力に取り憑かれ、飛行機写真 ジャンルの確立と拡大を担って、グラフ誌、写真専門誌、航空専門誌等に写真と記事を掲載、数多くの個展で飛行機 写真の魅力を発信してきた。

〈個展〉
「JET SONG わがイカロスたちに捧ぐ」
「DC-8 FOREVER」
「FREE FLIGHT」
「華麗なる翼たち」
「100日間地球ひとまわり 豪華客船『飛鳥』世界一周の旅」
「空飛ぶ夢 飛行機生誕100年」
「JET JET JET 1969-1975」
「YS-11名機伝説」
「THE CONCORDE」
「飛鳥 南極へ行く」
「Hello, Goodbye BOEING747」
「NOSTALJIC WINGS 1970-1995」
「JET SONG Ⅱ」(2026年3月開催)