写真家 清家 道子 × OM SYSTEM OM-1 Mark II ~どこにでも持っていける軽量レンズF4.0 PROシリーズ~
掲載日:2024年08月02日
掲載日:2024年08月02日
はじめに
OM SYSTEMの魅力はたくさんあります。
新しい機能をどこよりも早く提供してくれ、私たちの好奇心を満たしてくれますし、楽しい世界を常に発信しつづけている信頼できるカメラメーカーだと思っています。
私がOM SYSTEM を使い始めたきかっけは軽量コンパクトなシステムでありながら、しっかりときれいに撮れるという部分に惹かれたからです。
レンズの種類も豊富で様々な撮影スタイルで自由にチョイスできるのもいいですね。
今回はOM-1 Mark II と「小三元」と呼ばれるズーム全域で開放F値4.0のPROレンズシリーズ3本をご紹介します。
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO
私は普段F2.8 のPROレンズシリーズを主に使っており、これらは通称、大三元シリーズと呼ばれています。今回ご紹介するこのF4.0のPROレンズ、通称小三元シリーズもなかなか魅力的なレンズです。大三元シリーズとの違いは、とっても軽くコンパクトながらしっかり撮れる事だということです。OM SYSTEMのレンズはマイクロフォーサーズ規格なので小型軽量が大きな特徴の一つとなりますが、その中でもこの小三元シリーズレンズは大三元シリーズと比べるとさらに小さくて軽いのです。特に標準ズームであるM.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PROはとても小型で、重さも約254gと軽量です。
どこにでも持っていける軽いレンズなので道端の草も目に止まりそっと切り取ってみる。
ここではアートフィルターのパートカラー機能を使い部分的に色を残し、アートを描くように楽しんでみた。
OM-1 Mark II + ED 12-45mm F4.0 PRO
84mm相当*/1/640秒/F7.1/ISO 400/Mモード/パートカラーⅡ+COLOR(1)
紫陽花に寄り接写して撮影。広角や標準のレンズはマクロレンズなどと違い風景を俯瞰した構図にまとめながらも接写ができるので大胆に紫陽花を描くことができる。遠くに見える山に雨霧がかかり、紫陽花にニュアンスを添えてくれた。
OM-1 Mark II + ED 12-45mm F4.0 PRO
44mm相当*/1/640秒/F6.3/ISO 400/Mモード
少し険しいアップダウンのある道を散策しながら行き着いた滝。
機材が軽いので体に負担なく撮影を続けられた。ここでは地層のストライプの質感を出したかったので手持ちハイレゾショット機能で撮影。雨に濡れた岩の表面のディティールもとてもリアルに再現出来た。
OM-1 Mark II + ED 12-45mm F4.0 PRO
38mm相当*/1/2.5秒/F13/ISO 200/Mモード/手持ちハイレゾショット
最短撮影距離で最大0.5倍相当*の接写ができるレンズなのでマクロレンズを使わずともマクロ撮影ができる。
雨上がりの紫陽花についた水滴が美しかったのでぎりぎりまで接写して手持ち撮影した。OM-1 Mark IIの強力な手ぶれ補正性能と軽量かつコンパクトなレンズの組み合わせなので手持ち撮影でもブレにくく扱いやすいのが嬉しい。
OM-1 Mark II + ED 12-45mm F4.0 PRO
90mm相当*/1/1000秒/F4.0/ISO 400/Mモード
M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO
私は風景写真を主に撮影しますが、その中で多い焦点距離は16mm*前後です。諸説ありますが、私の場合はそれくらいの焦点距離が一番おおらかに風景を切り取ることができ、尚且つありのままに伝えやすいと思っています。
その中で最近出番が多いのがM.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROです。焦点距離が16-50mm相当*のレンズは風景にとても使いやすく、しかも軽量コンパクトなのでどこにでも必ず持っていけるレンズです。約3倍のズームレンズなのでこれ一本あれば様々なシーンを切り取ることができます。
そして渓流や滝など水飛沫がかかりやすいシーンでも防塵・防滴性能を備えているので安心して使う事ができます。風景写真は逆光で撮ることが多いのですが、ゴーストやフレアを排除したZEROコーティングが施されているのも嬉しいです。
風景写真は水辺のシーンが多く、水飛沫を浴びながらの撮影は必須。防塵・防滴性能が備わったレンズは ありがたく、耐久性能に特化したこのレンズは私の撮影スタイルになくてはならない一本となっています。滝の裏からの撮影では自分も機材もび しょびしょになりながらのハードな撮影となるが、しっかりと防塵・防滴性能があるため安心して撮影に集中できます。またフッ素コーティングがしっかりと施されているため水滴がついてもすぐに拭き取れ、跡が残りにくいです。
水飛沫を浴びながらレンズの水滴を拭きつつ太陽を思い切り入れて撮影した。気になるようなゴースト、フレアは入らず太陽の光条が綺麗に描けている。水が付いたことによる滲みが少なく、このレンズのクオリティを確信した。
OM-1 Mark II + ED 8-25mm F4.0 PRO
16mm相当*/1/80秒/F14/ISO 100/Mモード
渓谷の撮影では広角レンズで俯瞰して撮るのが一般的だが、接写ができて防塵・防滴性能がしっかりしているレンズなのでこのように大胆な構図で挑むことができます。水流の中に入ってカメラポジションを低くし水に濡れながらの撮影も、このカメラとレンズなら安心して集中できる。岩肌の色や新緑の色もPROレンズならではの色彩で美しく描くことが出来ました。
M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0 PRO
私は風景写真を撮影しますが、そのフィールドは結構ハードなシーンがあります。
たとえば山歩きの時は荷物を軽くしたいので、これまでは標準ズームレンズ1本だけを持っていくスタイルでしたが、今回小三元レンズをチョイスすることでレンズを3本持っていくことが可能になりました。
しかも山歩きで望遠レンズという選択肢は、広角や標準レンズに比べて大きくて優先順位も低いためほとんど不可能だったわけですが、M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0 PROなら、とても軽くコンパクトなので、山歩きにも負担なく山で望遠レンズを楽しむことが出来ます。
しかも焦点距離が80-300mm相当*なので、これ一本で自由に目の前の風景を切り撮ることができますね。これまで定番の写真しか撮ることが出来なかった山の風景にも違うニュアンスを加えることが可能になりました。
山には三脚は持って行かないため、全て手持ち撮影になるが、軽くてコンパクトなレンズなので手持ち撮影もしやすいですね。
花に付いた水滴を絞り開放値F4.0で撮影。F4.0あれば背景をぼかして被写体を際立たせることが出来ます。防塵防滴性能を持つ3倍のズームレンズなので雨の時にもレンズ交換は気にせず自由に切り撮れます。
花に付いた水滴を絞り開放値F4.0で撮影。F4.0あれば背景をぼかして被写体を際立たせることが出来ます。防塵・防滴性能を持つ3倍のズームレンズなので雨の時にもレンズ交換は気にせず自由に切り撮れる。
雨に濡れた紫陽花を手持ち撮影した。
紫陽花は様々な撮影法があるが、雨粒が付き、しっとりしたその様子をアートフィルターのパートカラー機能を使い、ピンク色だけを残しやらわかい雰囲気でまとめた。こうすることで背景の色を気にせず紫陽花の最も綺麗な色味だけで表現することが出来る。
OM-1 Mark II + ED 40-150mm F4.0 PRO
126mm相当*/1/1600秒/F5.0/ISO 400/Mモード/パートカラーⅡ+COLOR(7)
葉っぱに付いた小さな雨粒を望遠マクロ撮影した。絞り開放値F4.0で撮影すればこのようにボケのきれいなマクロ撮影ができる。背景に紫陽花を配置し、紫色だけで梅雨のシーンを描くことができた。
OM-1 Mark II + ED 40-150mm F4.0 PRO
300mm相当*/1/2000秒/F5.0/ISO 400/Mモード
最後に
OM SYSTEMの軽量コンパクトなカメラにF 値 4.0 PROシリーズの小三元レンズをつければ、さらに自由を手にすることが出来ます。
ぜひこれから訪れる日本の美しい四季を撮影してくださいね。
*35mm 判換算値
清家 道子
福岡生まれ。カラーコーディネーターを経て風景写真家となり、九州を中心に撮影活動している。現在企業カレンダーを手がける他写真雑誌への寄稿、カメラメーカーでの講演、撮影会などを行っている。
写真展
2016年「またまの宇宙」をリコーイメージングスクエア
2020年「純色風景」ソニーストア
2022年「光の記憶」ソニーストア
2024年「水の惑星」OMシステムギャラリー
写真集
2016年「またまの宇宙」(日本写真企画)
2017年「TheGiftOfRanunculus」(風景写真出版)
著書
「美しい風景写真のマイルール」 インプレス
「極上の風景写真フィルターブック 日本写真企画
2020年よりYouTube 清家道子チャンネルで風景写真、風景ショートムービーなどを配信中。
OM SYSTEM seminars Speakers
JPS日本写真家教会会員