街を撮る
- カメラを持つと、見慣れた街が違って見える -
はじめてのレンズ選び 【第4回】

掲載日:2026年09月09日

掲載日:2026年09月09日

こんにちは、フォトグラファーの鎌田風花です。

カメラを持って街を歩くと、いつも通り過ぎていた場所が違って見えてくることがあります。光の角度、影の形、路地の奥に見える風景。これまで当たり前のように歩いていた道に、撮りたいものがたくさんあることに気づきます。

今回は、街スナップ撮影の楽しさをお伝えします。画角や写真の明るさを意識することで、街の表情は豊かになります。PENを持って、いつもとは少し違う目線で街を歩いてみましょう。

フォトグラファー
鎌田 風花

今回の鎌田 風花さんのメイン機材

デジタル一眼カメラ PEN
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街を歩くと、撮りたいものが見つかる

カメラを持って歩くと、これまで気に留めなかったものが目に入るようになります。街角に咲く花、路地の先にある風景、可愛い自転車。特別な場所でなくても、街の中には「撮りたい」と思える瞬間が溢れています。

M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 III

84mm相当*, 1/400秒, F6.3, ISO200

フェンスの向こう側にある花に惹かれて、思わずシャッターを切りました。街の中という雰囲気を残すため、フェンスがボケすぎないように、F値は6.3と少し絞っています。

写真を撮り始めると、街の見え方が変わります。「あの光の当たり方が面白い」「次の角を曲がったらどんな風景だろう」と、歩くこと自体が楽しくなってきます。カメラを持って街を歩くことで、いつもの散歩道にいろんな発見をするようになります。

私はよく地元の街を歩きながら気になるものを撮ることが多いのですが、何度も歩いた道でも、時間帯や季節によって毎回違う景色に出会えます。皆さんの地元の街、お気に入りの街を、カメラを持ってゆっくり歩いてみてください。きっと新しい発見があるはずです。

M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 III

52mm相当*, 1/200秒, F5.0, ISO200

青い自転車を主役にして撮りました。街撮りをするときの被写体探しは、色に注目すると見つけやすくなります。

M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 R

204mm相当*, 1/1000秒, F5.0, ISO200

街には、人工物と自然が混在する風景があります。ガラス張りのビルと葉っぱなど、対比的な組み合わせに気づいたときにシャッターを押してみてください。コツは、余分なものは入れずにシンプルに切り取ってみること。街の中にある意外な美しさに出会えるはずです。

光と時間帯で、街の表情が変わる

街の写真は、訪れる時間帯で印象が大きく変わります。朝の柔らかい光の中では、街全体がやわらかく静かな雰囲気に包まれます。昼間は影がくっきりと出るため、建物の輪郭や質感がしっかりと写ります。夕方は西陽が差し込んで、ドラマチックな雰囲気になります。

【朝】
M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 III

28mm相当*, 1/500秒, F4.5, ISO400

【昼】
M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 III

28mm相当*, 1/1250秒, F3.5, ISO200

【夕方】
M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 III

66mm相当*, 1/320秒, F5.1, ISO200

観光地だと、朝は人が少ないという点も撮影しやすいポイントです。

「雨の日は撮影に向かない」と思われがちですが、実は雨の日はおすすめの撮影タイミングです。水たまりの反射、傘越しに見る風景など、晴れた日には撮れない、幻想的な雰囲気が広がります。

M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 III

84mm相当*, 1/80秒, F5.6, ISO640
アートフィルター : ヴィンテージ I

M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8 II

50mm相当*, 1/320秒, F2.2, ISO400
アートフィルター: ポップアート I

M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8 II

50mm相当*, 1/250秒, F2.0, ISO200

1枚目はビニール傘越しに街並みを撮りました。白い前ボケをつくることで、雨の日ならではのやわらかい雰囲気を作っています。また、雨の日は街に咲く花も生き生きとしています。雫が付き、繊細な美しさを切り取ることができるのでおすすめです。

PENと街撮りの相性の良さ

街撮りにおいて、カメラの大きさは意外と重要です。大きくて重いカメラは、長時間持ち歩くと疲れてしまいますし、人通りの多い場所では目立ちすぎてしまうこともあります。その点、PENはコンパクトで軽量なので、街に溶け込みながら自然体で撮影することができます。

PEN - カバンにさっと入る小ささも、街撮りには大きなメリットです。

カバンにさっと入る小ささも、街撮りには大きなメリットです。「今日はカメラを持って撮影しよう」という気持ちのハードルが下がることで、撮影の機会は自然と増えていきます。いつでも持ち出せるカメラだからこそ、思いがけない瞬間に出会えることもあります。カバンにカメラを忍ばせる習慣をつけることで、カメラを持っていたら良かった…という後悔が少なくなりますよ。

PENは防塵・防滴仕様のボディーという安心感があります
PEN - キットレンズM.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 IIIも防塵・防滴です

PENは防塵・防滴仕様のボディーという安心感があります。そして、キットレンズM.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 IIIも防塵・防滴です!

別売りのアクセサリーですが、レンズフードは晴天時に余分な光をカットしてくれるだけでなく、雨粒がレンズの表面に付くことを防いでくれる役割があります。天候に関わらず、いつどんな時でも思い切り撮影できる安心感はとても心強いです。

画角で変わる、街の切り取り方

レンズの画角を変えると、街の切り取り方が変わります。同じ場所に立っていても、広角で撮るか、中望遠で撮るかでまったく違う写真になります。M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6IIIの広角端(14mm)と望遠端(42mm)で、同じ風景を撮り比べてみました。

M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 III

28mm相当*, 1/800秒, F5.0, ISO200

M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 III

84mm相当*, 1/640秒, F6.3, ISO200

ひとつ知っておいてほしいのが、PENはマイクロフォーサーズシステムという規格を採用しているため、写る範囲(画角)はレンズに表記されている焦点距離を約2倍にしたときと同じような見え方になります。たとえば14mmは、35mm判換算では約28mm相当の広角、42mmは35mm判換算では約84mm相当の中望遠となります。

1枚目は14mm(28mm相当)で撮影したものです。建物、空、木々まで広く写し込むことができ、その場の開放感が伝わります。2枚目は42mm(84mm相当)で撮影したものです。建物の装飾や細部が引き寄せられ、肉眼では気づかないような彫刻の美しさまで写し出すことができました。

M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 IIIは、カメラ本体とセットになっているキットレンズですが、この1本で広角から中望遠までをカバーすることができるので、街撮りにも重宝します。

M.ZUIKO DIGITAL 40-150mm F4.0-5.6 R

210mm相当*, 1/1250秒, F5.1, ISO200

M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 Rは使い勝手の良い望遠レンズの1つで、PENのダブルズームキットにも付属しています。

望遠レンズの画角の狭さを活かして、不要な要素を省きミニマルな切り取りをすることで、主役を際立たせることもできます。このように窓枠がカラフルなビルの一部分だけを写すなど、広角では表現できない世界観となります。

広角から望遠まで、どの画角にも得意な表現があります。「街の雰囲気ごと伝えたい」なら広角、「気になるものを大きく写したい」なら望遠。ズームレンズでも、中望遠や望遠域のあるものなら、レンズ交換をすることなく1本で様々な視点で写真を楽しめます。

露出を意識して、イメージ通りの写真に

街を撮ることに慣れてきたら、「露出」にも意識を向けてみましょう。露出とは、写真の明るさを決める設定のことです。同じ街並みでも、露出を変えるだけで写真の雰囲気はがらりと変わります。

露出をプラスに設定すると、写真全体が明るくなり、やわらかく開放的な雰囲気になります。白い壁や空を含む風景では、明るめに撮ることで爽やかな印象になります。反対に露出をマイナスに設定すると、写真全体が暗くなり、シックで落ち着いた雰囲気になります。

A【絞り優先】露出補正±0.0 EV

Aモード(絞り優先撮影)露出補正+1.0 EV

露出の調整は、カメラの露出補正ダイヤルで簡単に行うことができます。初期設定であれば、右手人差し指側にあるダイヤルを動かして、露出を変更してみましょう。
まずは+1.0やー1.0など、少しずつ調整して試してみてください。オート撮影時はカメラが適正な明るさに調整をしてくれますが、自分が撮りたいイメージに合わせて露出を決めることが大切です。このシーンでは、少し明るく撮る方が開放的で、吊られている花の色や雰囲気も伝わりやすくなりました。同じ場所でも露出を変えるだけで写真の印象が変わる面白さを、ぜひ体感してみてください。

まとめ

カメラを持って街を歩くと、見慣れたはずの景色が違って見えてきます。光の向き、時間帯、レンズの画角、露出。少しずつ意識することが増えるほど、街の中にある魅力を知り、撮りたいものがたくさんあることに気づきます。

まずはいつもの街を、少しだけゆっくり歩いてみてください。そしてお気に入りの場所を見つけたら、時間や天気、季節やレンズを変えて何度も撮りに行ってみてください。行くたびに、街の新しい一面が見えてきます。

次回は、撮影マナーと次の1本のレンズ選びについてお話しします。

M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 R

116mm相当*, 1/640秒, F4.4, ISO100

M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 III

84mm相当*, 1/320秒, F5.6, ISO200

*35mm判換算値

記事内で使用した機材

鎌田 風花 プロフィール画像

鎌田 風花

兵庫県神戸市在住。ナチュラルで透明感のある風景写真やポートレートを得意とし、暮らしや日々の小さな幸せを写真で表現することを大切にしている。
家族写真の出張撮影や広告撮影をはじめ、写真教室の講師としても活動中。