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一眼カメラの魅力は、レンズを換えることでいろんな写真の表現ができること。でも、レンズの種類はたくさんあるので、どうやって選べばいいか迷ってしまいますよね。
「レンズレシピ」は、レンズの基礎知識から、種類や特長、撮影シーンに合わせたおすすめレンズまで、レンズについていろんなことが学べるコンテンツです。数回にわたってお届けします。
レンズレシピ vol.3では、写真の写り方を大きく変化させる「焦点距離」について、実際に撮影した写真を紹介しながら詳しく解説します。
目次
焦点距離を変えることで、写真に写る範囲(=画角)が変化します。画角の変化とは、単に、遠くのものを大きく写せるだけではありません。被写体とレンズの距離によっては、同じ背景や被写体でも写り方に変化をつけることができるのです。
カメラ上級者は、この焦点距離のしくみを活用しながら、写真にいろんな変化をつけて撮影を楽しんでいます。
では、この焦点距離のしくみとはどんなものでしょうか?実際に2パターンの条件下で、焦点距離を変えて撮影した写真を比較してみましょう。
背景・被写体(人物)・カメラの位置はすべて同じで、焦点距離を変えて撮影しました。
被写体である人物の写り方と背景の写り込みの変化を比べてみましょう。
* ( )内の数値は35mm判換算
中央に立つ人物は小さく、その後ろに広がる風景が広々と写し出されます。横に長く広がる建物と、上下の空と芝生まで広く写っています。
広角域と比べて人物にズームされ、後ろに写る背景が狭くなってきました。横に長い建物は一部しか写らなくなり、人物の後ろにあるブルーのコテージが細部までわかるほど写っています。
背景は写る範囲が狭まり、遠く離れた人物が大きく映し出されています。背景はほとんど写らず、真後ろのブルーのコテージと上部の木が少し写っています。
背景・被写体(人物)の位置は変えず、カメラの位置と焦点距離を変えて人物の顔が同じ大きさになるように撮影しました。被写体とカメラの位置の距離が近いほど焦点距離を短く(広角)、距離が遠ざかるほど焦点距離を長く(望遠)しています。
背景に広がる風景の変化のしかたに注目して比べてみましょう。
* ( )内の数値は35mm判換算
焦点距離による写り方の変化を実感できたでしょうか?このしくみを、普段の写真を撮るときにも応用してみましょう。パターン1とパターン2に似たシーンで、おすすめの撮り方を紹介します。
同じ撮影位置から撮りたいものを狙うシーンの代表例といえば、運動会やおゆうぎ会です。親御さんの撮影位置はだいたい決まっていますが、競技中の我が子には自由に近づけないことが多いですよね。
旅先のカフェでおいしいスイーツを撮影するなら、背景をきれいにボカして被写体を際立たせて撮るときに応用してみましょう。
旅先の素敵な被写体と景色に出会ったら、焦点距離を短くして被写体に近づいて撮影すると被写体を大きくしつつ旅先の風景も写すことができます。
焦点距離のしくみを活用できるようになれば、もっと思い通りに写真が撮れるようになります。あとはどんどん実践して、焦点距離の設定と被写体との距離感の感覚をつかんでいくことも大切。自分でも実験してみるつもりで、レンズ交換を楽しんでくださいね♪
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