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アルク英語学習

ICレコーダとラジオサーバーをとことん使って、ビジネス英語力はこう鍛える 第3回 スピーキング力を鍛える アルク英語学習チーフアドバイザーによる、注目の学習方法を特別大公開中!

スピーキング力アップにこそ不可欠な録音デバイス

「話す相手がいないと、スピーキング学習は成立しない」そうお思いでしょうか?
ですが、自分の弱点を、時にはネイティブ・スピーカー以上に赤裸々にあぶり出してくれるのが「DM-4」「PJ-25」「PJ-20」「VJ-20」といった録音デバイスです。発音が悪い、あるいは、外国人に何を話せばいいかわからない……こうした問題を解決したいなら、マストアイテムといっていいでしょう。(公開日:2011年4月14日)

ナビゲーター アルク英語学習アドバイザー(ESAC認定マスター) 福江友樹

英語学習アドバイザー/クリエイティブスピーキングレッスン主任講師。
日本各地の企業や大学で、スピーキング研修や英語学習法の指導を行う。

スピーキングの2つのスキル

スピーキングのスキルは次の2種類に分類されます。

  1. How To Speak
    発音やイントネーションの正確さ、流暢さなど「いかに英語らしく話すことができるか」といった、いわば“表面上”のスキル。
  2. What To Speak
    場に適したトピックや表現を選ぶ、物事を理論立てて説明するなど、スピーキングの内容や話術に関するスキル。多くの日本人が苦手とする「英語の運用力」に相当。

【1】と【2】は混同されがちですが、これらは全く別ものであり、トレーニング方法も異なることを、まず認識してください。

How To Speak学習法(1)リピーティング

発音やイントネーションを正確にしたい、もっと流暢に話せるようになりたいというならば、ネイティブ・スピーカーのまねをするのがやはり近道です。

英語を話し慣れてない人は「リピーティング」から試してみましょう。
ネイティブの音声素材を再生し、1ライン分の英語を聞いたら、すぐに停止ボタン。発音やイントネーションを聞いたまままねして発声していきます。

音源素材:Let's start the meeting.(停止ボタン)
あなた :Let's start the meeting.(再生ボタン)
音源素材:Today, we are going to talk about the plan for our new project.(停止ボタン)
あなた :Today, we are going to talk about the plan for our new project.(再生ボタン)......

音声素材のスピード調整はリスニング学習と同様です。速すぎる場合は「遅聞き再生」を使い、自分が無理なく発音できるまでスローダウン。発音しにくい部分は「部分リピート再生」でそこだけを何度も繰り返し、全体的にスムーズに発音できるまで練習しましょう。

徐々に再生スピードを上げていき、オリジナルの速さで1ラインをリピーティングできるようになったら、次に「シャドーイング」にトライしてみましょう。

How To Speak学習法(2)シャドーイング

「シャドーイング」とは、ネイティブの英語を流し、聞いたままの英語を0.5秒~1秒ぐらい遅れて声に出して再現するトレーニング方法。同時通訳者が英語から数秒遅れて日本語を話す、あの感じに似ていて、リピーティングに比べて相当高度です。これもやり始めは「遅聞き再生」でスピードを落とし、徐々にスピードを上げていくのがいいと思います。

音源素材:Let's start the meeting. Today, we are going to talk about the plan for our new project. Who wants to start...(停止ボタンは押さず、1パラグラフ分再生し続ける)
あなた :(待たずに聞いた瞬間から始める)Let's start the meeting. Today, we are going to talk about the plan for our new project. Who wants to start...

シャドーイングでは2つの音声がかぶさるため、もう一台、ネイティブの音源を再生するデバイス(パソコンやプレイヤー)を用意しましょう。イヤホンで音源を聞き、追いかけて発声する自分の英語だけをレコーダーで録音するのです。あとで音源と聞き比べることで弱点が浮き彫りとなり、より効果的に改善していくことができるでしょう。

さらなる流暢さを求めるなら、「早聞き再生」でスピードアップを! 早聞きスピードに慣れてからオリジナルのスピードに戻せば、「うわ、自分ってペラペラ!」とかなりの満足感が味わえるはずです。

日本人が克服すべき課題“What To Speak”

初対面の外国人にいきなり“Please introduce yourself.”と言われたら、皆さんはどんなことを話すでしょうか?
“My name is Taro Yamada. I'm thirty years old. I work in the internationalsales division.”...と、こんな教科書的な自己紹介では、相手に自分を印象づけるにはいささかインパクト不足ですよね。

文法体系の知識があっても、発音が流暢であっても、その英語力を実践の場でどう展開していけばいいかがわからない。
この“What To Speak”がまさに企業が求める「英語の運用力」であり、日本人の英語学習における一番の課題と言っても過言ではないでしょう。相手の興味関心を惹いたり、論議を戦わせて説得したりする話術は、単に語学力を磨けば身に付くというものではないからです。

ですが、それを解消してくれるオススメの学習方法があります。「DM-4」「PJ-25」「PJ-20」「VJ-20」を活用した「セルフ・プレゼンテーション」です。

Voice-Trek DM-4
Voice-Trek DM-4

ラジオサーバー VJ-20
ラジオサーバー VJ-20

ラジオサーバーポケット PJ-20
ラジオサーバーポケット PJ-20

What To Speak学習法 セルフ・プレゼンテーション

家族、ペット、仕事、趣味etc.自分が熟知している身近な事柄からひとつテーマを選びましょう。決めたテーマについて、声に出して英語でプレゼンテーション(スピーチ)をし、レコーダーで録音します。
時間は2分間、ディスプレイに時間を表示して正確に測ってください。

初チャレンジは、必ず「ぶっつけ本番」でトライすること。話す内容を予めメモ書きにしたり、それを読んだりしないでまずやってみてください。また、英単語や表現を調べるなどの予習もせず、自分の知っている範囲内の言葉や言い回しを使ってください。

わずか2分でも、いきなりスクリプト(台本)なしで話し続けるのは至難の業です。
“I talk about my father. His name is Jiro, he is sixty five years old…あー…he lives in Fukuoka, えー……(沈黙)”
再生してみると、あまりのショボさに耳を覆いたくなるでしょう。
けれど、これはいわば実力を測るプレイスメント・テスト。自分のダメさ加減をきちんと自覚し向き合うことが、スピーキング上達の「始めの一歩」です。

家族、ペット、仕事、趣味etc.自分が熟知している身近な事柄からひとつテーマを選びましょう。決めたテーマについて、声に出して英語でプレゼンテーション(スピーチ)をし、レコーダーで録音します。
時間は2分間、ディスプレイに時間を表示して正確に測ってください。

次は一回目のプレゼンで言葉につまった箇所、言いたかったのに言えなかった箇所をひとつひとつ洗い出し、英辞郎などの辞書で調べながら適切な単語や正しい文法に直していきます。
さらに、ネタを探したり考えたりしてスピーチの内容も充実させましょう。スクリプトを作り、それを丸暗記してもOKです(ただしプレゼン中に読むのはNG)。

こうして修正を終えたら、二回目のプレゼンにチャレンジ。話す際には沈黙や「えーと」「あー」などの間合いを極力減らすよう心がけてください。再び録音、再生し、言えなかった箇所を再度チェック。そうやって少しずつ精度を上げていきましょう。

(1)プレゼンを録音(初回のみ予習なしで行う)→(2)再生→(3)弱点を検証、単語を調べたりネタを追加したりする→(4)再度プレゼンを録音→(5)再生→(6)再検証

この一連のプロセスにかかる時間は10分程度でしょうか。プレゼンの録音データはパソコンに転送し、同一フォルダー内に入れて保存。フォルダー名に日付や回数などを付け、一目でわかるよう管理するといいでしょう。
夜、寝る前などの時間を利用して、2週間ほど毎日続けてみてください。

成長ぶりが目に見えたら、学習意欲はわきやすい

2週間後、第一回目と最後の回のプレゼンを聞き比べてみると……口調が滑らかになり、表現力も増し、スピーチの内容もずっと充実しているのが実感できるはず。
目に見えた自分の成長ぶりを喜び、しっかりとかみしめてください。これが自信やモチベーションにつながり「もっと上手くなろう!」と、学習意欲にさらなる弾みがつくのです。

難儀を感じずに2分間英語で話せるようになれば、また新しいテーマを決め、2週間かけて同じようにトレーニングします。この調子で仮に30テーマを成し遂げたら、日常会話の歳の話題やネタに事欠くことはなくなってくると思います。
そればかりか、日本語における話術や表現力が伸びて思考も深まるなど、他のスキルにもプラスの効果が見込めます。

自分の実力を常に客観視する。そして、自分の成長ぶりを実感する。
案外難しいけれど、学習の継続と語学の上達にはとても大切なことです。
三回の連載を読んでくださった皆さんはもう充分、理解していただけていると思います。
身近にネイティブ・スピーカーがいたとしても、常につきっきりであなたの英語に注意を払い、間違いを指摘してくれるわけではありませんよね。
ですが「DM-4」「PJ-25」「PJ-20」「VJ-20」なら手元においておき、“スキマ時間”ができたとき、必要と感じたときに、いつでも英語学習の相手になってくれます。
グローバルでの活躍を目指すための心強いパートナーとして、ぜひ一台、常備していただきたいと思います。

Enjoy and good luck!

Challenge! ICレコーダーを体験しました。

表現力、話題、発音…やる気が増すICレコーダー

外国人に英語で取材することがあり、相手から言葉をスムーズに引き出すためのテクニックを磨きたいと常々感じていたため、「DM-4」を使用し、「セルフ・プレゼンテーション」に初挑戦しました。仕事柄ICレコーダーを常に携帯するので、出先の車内で一人きりで待つ短い間などにも手軽にできます。「DM-4」は液晶ディスプレイのメニューに添って操作するのでとても簡単。初めてICレコーダーを触る方でも、しばらくいじれば不自由なく操作できそうでだと思いました。

テーマは、話題づくりに役立ちそうな日本文化の中から「折り紙」を。でも、いざ「DM-4」を前にすると、思ったように話のネタも英語も出てきません(苦笑)。あまりの不出来ぶりに「きちんと勉強しなくては!」と、思い知らされました。

誰に聞かせるわけでもないけれど、どうせなら話の中身も濃くしたいので、折り紙の歴史や千羽鶴に関する記事もリサーチ。そのうち、自分を含む日本人学生が留学先のカナダで友達のために千羽鶴を折って、地元の新聞社に取材された出来事も思い出し、3日後には2分では語り尽くせないほどのネタが集まりました。

ちなみに「DM-4」は再生音質がとても良いだけに、イントネーションや発音の問題もくっきりと浮き彫りになります。久々に発音矯正のトレーニングも始めようかな、と思い立ちました。


松田恭子さん(広告会社勤務)