英語学習アドバイザー/クリエイティブスピーキングレッスン主任講師。
日本各地の企業や大学で、スピーキング研修や英語学習法の指導を行う。
これから英語学習を始めたい方、学習をできるだけ長く継続したいと考える方に、なぜ「DM-4」「PJ-25」「PJ-20」「VJ-20」を強くおすすめするのか。リスニング力やスピーキング力を向上させるセルフ・スタディでは、音声を録音し再生する、この基本操作を頻繁に繰り返すことになります。それゆえ、学習ツールを選ぶなら、音質と使い勝手にはとことんこだわった方がいいだろうと私は考えます。(公開日:2011年3月23日)
英語学習アドバイザー/クリエイティブスピーキングレッスン主任講師。
日本各地の企業や大学で、スピーキング研修や英語学習法の指導を行う。
その点、録音/再生に特化されたデバイス「DM-4」「PJ-20」「VJ-20」は、音質や操作性において頭一歩抜きん出ている感があります。
デフォルトの再生スピードを100%とし、50%(遅い)から600%(早い)という広範囲で微調整が可能。特にリスニング学習に役立つのは「遅聞き再生」です。オリジナルの速度では速過ぎる場合、自分がわかるようになるまでパーセンテージを落とせばいいのです。実際にスロースピードで聞いてみると、低音化による音割れもなく、想像以上にクリアな音質に驚きます。
聞き取れない部分や覚えたいフレーズがあれば「部分リピート再生」を。再生中にボタンを2回押すだけでリピート箇所が指定可能という手軽さです。
リスニングの学習法のひとつに「多聴」があります。色々な音声素材をたくさん聞くことで、いわゆる「英語のシャワーを浴びる」状態を差します。
それに対し、同じ音声素材を繰り返し聴き、解らない部分は辞書などで調べて確実に理解することを「精聴」と呼びます。私の経験上、リスニングは精聴→多聴の順番がベターだと思います。
精聴を何度も行えば、表現やボキャブラリーを増やすことができ、英語がどんどんクリアに聞けるようになります。そのうち、ニュースなどの時事英語は案外、同じような言い回しや語彙で表現されていることも、段々わかってくるでしょう。そうしておいてから多聴を試してみると、とてもラクに聞けると思います。
ちなみに、長時間多聴を行う場合、ニュースなどあまり難易度の高いものは避けた方がいいでしょう。なぜなら、わからないことがあるとすぐにぼーっとしてしまい、単なるBGMになってしまうからです。
電車に乗って移動中や外出先で人を待つ間など、ぽっかり空いた“スキマ時間”に、レコーダーで「精聴」や「多聴」をする。それと併せて、自宅で週一程度の頻度で「ディクテーション」をやれば相当な力がつくはずです。
ディクテーションとは、耳から聞いた英語音声を書き取るトレーニング方法。書くという行為に落とし込むことで、確実に聞き取れているかどうか、さらには、スペルを正しく覚えているか、隅々までチェックすることが可能になります。
ディクテーションはある程度リスニング力のある人にも有効です。聞く力のある人は全体を聞けば大意を把握してしまえるため、onやofなどの前置詞、aやtheなどの冠詞を取りこぼしがちです。テキストに落としこめば聞き落としていた部分が一目瞭然なので、細かいところまで意識をめぐらすようになるというわけです。
「DM-4」「PJ-25」「PJ-20」「VJ-20」のさらなるメリットは、自分に合ったリスニング素材を手軽に、しかも、無料で入手できる点でしょう。
私自身、海外旅行には必ずICレコーダーを携帯しています。
レストランやレンタカーの受取カウンター、切符売場や両替受付などで行われる会話を録っては止め、録っては止める。けっこう素材がたまります。
例えば、アメリカでは受付などで最後に”You are all set.”と言われますが(以上で手続きは終わりです、的な意味)こうした教科書にはなかなか出てこない表現を覚えるのに大変便利です。
私の知り合いには、ICレコーダー持参で外国人の集まるパブに行く人がいます。場所柄かなり騒々しいはずですが、「DM-4」に関して言えば雑音を低減し、録音した音声をクリアに再生してくれる「ノイズキャンセル」の性能がかなり良いので、試してみると面白いでしょう。
もうひとつ、「DM-4」の特筆すべき機能といえば、「TTS」(Text to Speech)です。
ネット環境のあるパソコンにつなぎ、Web上にある英語のテキストを取り込めば、それを流暢な英語音声で読み上げてくれます。これはけっこう感動ものですよ。
これで、インターネットの時事ニュースやゴシップ、ジョークネタや有名人のコメントetc. 何でもオリジナルのリスニング素材に早変わり!
しかも、再生と同時にディスプレイにテキストが表示されるので、正しく聞き取れているかを即座にチェックすることも可能。電車での移動中や外出先の待ち時間などの“スキマ時間”を利用し、手軽に楽しくリスニング学習ができます。
ラジオサーバーシリーズ「PJ-25」「PJ-20」「VJ-20」のポイントは、レコーダー機能を完備したうえで「ラジオ番組の録音」を実現したこと。録音したラジオの音源はデータ化し、蓄積することができます。
インターネット利用者が増えていますが、NHKの英語講座やインターFMなど、今なお多くの根強いファンをもつラジオ。その魅力はネットでは醸し出せない独特のライブ感、臨場感でしょう。
それに、24時間アクセス可能なインターネットだと「後でやろう」となかなか腰が上がりませんが、放送時間が決まっているラジオ番組は自然と習慣化しやすく、学習の継続につながりやすいのです。
とはいえ、忙しくて決まった時間にラジオを聞くのが難しい人も多いでしょう。そんなときは「予約録音」が役立ちます。平日の放送をまとめて録音し、週末に聞くことも可能ですね。
インターネットやパソコンの環境が身近にない人や、インターネットから素材をダウンロードするといった操作が億劫な人にも向いていますね。
インターネットの大海原に氾濫する、リスニング教材の数々。あまりに選択肢が増えすぎてしまい、「何を使えばいいのかわからない」という相談が私のところにも多々寄せられます。
継続学習の観点で言えば、「好きなものを聞けばいい」という回答になります。
「それはそうなんですが、正直、自分が何に興味があるかすらわからないんです」という方のために、参考にしていただきたい事項を述べていきます。
語学教材としてポピュラーな無料コンテンツpodcastを例にすると、様々なジャンルのうち、語学学習に使えるものは「教育」か「ニュース」にあることが多いです。
地道ではありますが、これはと思うものをはじめの30秒ぐらい、片っ端から試聴してみましょう。
人気TOP10のランキングを参考にするのが無難ですが、「教育」の中には有名教授の講義などもあります。ネイティブのスピードで内容も高度ですが、レコーダーに落とせば遅聞き再生もできますよね。テーマや人物など興味のあるキーワードからチャレンジしてみるのもいいでしょう。
リスニング素材(番組)は、大まかに3タイプがあります。
【1】【2】は、「ミーティングで使う英語の言い回し」など、ピンポイントのフレーズや表現を学ぶのに向いています。【3】はより実践的なリスニング力を鍛える目的のもので、TOEICスコアが600点以上の方におすすめです。
ストイックな日本人は、自分のレベルよりも相当難易度の高いコンテンツに挑もうとする傾向があります。 ですが、何でも聞いたまま素直に吸収できる子どもと違い、大人の学習者は意味が理解できないものには興味を失うので、それが継続学習を阻む遠因となります。
【3】をトライする場合は、ざっと聞いて内容の7割理解できる程度、3行に1つ、わからない単語が混ざっているぐらいのレベルのものを選んでください。
大人の英語学習には「あ、わかる、わかる!」と感じられることが何より大切なのです。この「7割理解」の法則は、リーディング教材を選ぶ際にもあてはまります。
こうして見ると、リスニング学習には素材選びがカギであるということがわかりますね。
自分の好みに合った素材を探しながら、無理なく&楽しく、英語学習を続けていただけたらと思います。
次回はスピーキング力の学習方法について解説していきます。
私の会社にはアメリカ人などの外国人が多く、生の英語に触れる機会は多いほう。でも、みんな日本語が流暢なので、100%英語環境というわけではありません。
そこで「ビジネス独特の言い回しに慣れること」を目標に、ラジオ学習にチャレンジしました。朝、起きがけに「PJ-20」の電源をオン。米軍放送【AFN Tokyo】を流しながら、2、3分程度のニュースを「予約録音」でいくつか録りためておきます。その中から面白そうな話題や聞きやすい天気予報などを、学習用素材に選びました。
リスニング中は「遅聞き再生」をフル活用し、わからない英単語はすかさず辞書でチェック。こうしてビジネスに役立ちそうな新しい単語をいくつか増やすことができました。トピックをひとつクリアするたび、お約束の「早聞き再生」→「ノーマル再生」で聞けば、自分の耳が急に良くなったようでちょっぴりいい気分に(笑)。
「PJ-20」はアナログ人間の私でもすぐ操作に慣れるくらい簡単で、音質もかなりクリア。仕事柄、私はアメリカの政治や経済に興味があるので、リスニング力を鍛えながらリアルタイムで情報を仕入れられるラジオは、一石二鳥の効果があると感じました。