進化したAFシステムと高速性

OM-D E-M1XのAFアルゴリズムとカスタマイズ性を継承した先進的なAFシステムと、約18コマ/秒のAF/AE追従高速連写が、素早く動く被写体の“一瞬”を確実に捉えます。ご要望の高かったマルチセレクターも搭載し、動体撮影中でもよりスムーズにAFターゲットを移動できるようになりました。さらに、これまではMFで行うのが一般的だった星へのピント合わせをAFで高精度に実現する「星空AF」を新たに搭載。顔優先/瞳優先AFも、顔・瞳の検出精度や追随性が大幅に向上しています。

121点オールクロス像面位相差AFセンサー

縦線・横線どちらのタイプの被写体も検知し、高い捕捉性能を発揮するクロス測距を121点すべてのAFポイントで実現。画面の縦75%×横80%をカバーする広い測距エリアと先進のAFアルゴリズムが素早く動く被写体を高精度に捉え続けます。また、像面位相差AFは光束の制限がなく、F1.2などの大口径レンズを使用した場合でも、全測距エリアで高いAF精度を実現します。

AF/AE追従最高約18コマ/秒[*]の高速連写

有効2037万のフル画素のまま、AF/AE追従で最高18コマ/秒[*]の高速連写が可能です。動きの速い被写体でも確実に追いながら撮れるように、連写中のライブビュー表示にも対応しています。

  • TOSHIBA SDXU-D032G使用時。静音連写LモードのC-AF、シャッター速度1/1000秒、絞り開放、顔優先OFF時において。ISO8000以上で撮影する場合は連写速度が遅くなります。

AF/AE固定最高約60コマ/秒[*]の超高速連写

AF/AEが1コマ目固定なら、有効2037万のフル画素で最高60コマ/秒[*]の超高速連写が可能です。驚異の高速連写で、肉眼では捉えられない一瞬の動きを確実に捉えます。

  • TOSHIBA SDXU-D032G使用時。静音連写Hモード、シャッター速度1/250秒において。ISO8000以上で撮影する場合は連写速度が遅くなります。

マルチセレクター

ファインダーを覗きながら親指の操作でAFターゲットを移動できるマルチセレクターを小型軽量ボディーに搭載しました。連写中でもマルチセレクターでAFターゲットを素早く操作できるので、動きの激しい被写体を撮る場合でも、狙った被写体をフレーミングしながら、より確実にピントを合わせられます。また、移動したAFターゲットを画面の端で止めるか、反対側の端に移動するかを選択できるAFターゲットの循環選択も可能になりました。

星空AF[1]

本格的な天体撮影をサポートする新機能として、星空のピント合わせに特化した星空AFを新たに開発しました。暗闇に光る微小な星にも確実にピントを合わせられるアルゴリズムによって、プロの天体写真家も認める高精度なAFを実現しています。撮影の状況にあわせて、速度優先と精度優先の2つのモードを選べます。

速度優先(デフォルト)
AFのスピードを優先し、短時間でAF動作が完了するモード。OM-D E-M1 Mark IIIの世界最高[2]の手ぶれ補正との組み合わせによって、広角レンズや標準ズームレンズを使った手持ち撮影でも星空を手軽に撮ることができます。

精度優先
三脚使用を前提とした本格的な天体写真撮影用のモード。より細かいフォーカススキャンを実施し、超高精度に星にフォーカスを合わせます。望遠レンズで特定の天体を狙う場合などにも有効です。

※AF方式で「星空AF」を選択すると、初期設定ではAEL/AFLボタンを押すことで星空AFが作動します。

  • 1 星空AFはOMデジタルソリューションズ製のマイクロフォーサーズレンズにて動作します。ただし、以下のレンズでは、星空AFを使用できません。
    (A) 開放F値が5.6より大きいレンズ
    (B) 販売終了となっているM.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6とM.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8
    星空AFは星空撮影に特化した機能のため、通常被写体ではAFが動作しません。街明かり等が入るような明るい撮影環境ではピントが合わない場合があります。
  • 2 2020年2月12日現在発売済みのレンズ交換式カメラにおいて

進化した顔優先/瞳優先AF

カメラが自動的に人物の顔・瞳を検出してピント合わせを行う顔優先/瞳優先AFも進化しました。新しい画像処理エンジンTrue Pic IXの高い画像処理能力と、アルゴリズムの改善によって、顔・瞳を検出する精度、追従性、レスポンスが大幅に向上。小さな顔や瞳の検出能力が上がっており、横向きの状態など顔・瞳検出が難しいシーンであってもしっかりとピントを合わせ続けることができます。さらに、ボタン/タッチ操作による顔・瞳の選択や、ボタン操作による検出のON/OFF切り替えも可能。動画撮影中も顔選択が可能です。

  • 小さな顔や瞳の検出精度が向上
  • 横顔など顔検出が難しいシーンも
    安定してピントを合わせ続ける
  • 複数の検出された顔からボタン/タッチ操作でピントを合わせる顔を選択できます。また、顔検出のOn/Offをワンタッチでボタン操作が可能です。(ボタン割り当ての設定が必要です)

AFターゲットモード

撮影する被写体に合わせて選べる、計6種類のAFターゲットモードを搭載。シングル・スモール以外のAFターゲットモードでは、中央でAFができない場合に周辺エリアでAFをアシストするC-AF中央優先のON/OFFを設定できます。(デフォルトはON)

  • シングル:静止している被写体や小さな被写体の撮影。風景、三脚を使った撮影など。
  • グループ5点:動きのある被写体で9点では広すぎる場合。サッカーやラグビーの撮影など。
  • グループ9点:動きのある被写体。飛行機やスポーツの撮影など。
  • グループ25点:動きのある被写体。121点では広い場合。鳥、小動物の撮影など。
  • 121点:とっさの撮影や被写体が画面全体を動き回る場合など。
  • スモール:より細かなポイントに ピントを合わせたい場合など。

カスタムAFターゲットモード

被写体の動きや位置にあわせてAFエリアを自由に配置することが可能。AFエリアは、縦11点・横11点から任意の奇数を選択して設定できます。AFエリアの移動ステップは、縦・横それぞれ3段階で選択できます。

AFエリア:縦11点・横11点から任意の奇数を選択することが可能
AFエリアの移動ステップ:縦・横それぞれ3段階で選択することが可能

C-AF追従感度設定

被写体やシーンにあわせて、C-AFの追従感度を5段階で設定できます。小動物など前後方向に急に動きが変わる被写体を撮る場合は追従感度を上げ、スポーツ撮影などで別の被写体が横切っても狙った被写体にピントを合わせ続けたい場合は追従感度を下げる、といったように、被写体ごとに最適な追従性能で撮影ができます。

横切りへの反応 被写体の動き 被写体の例 C-AF追従感度
敏感鈍感 ランダム
(急激な速度変化)
スムーズ
(緩やかな速度変化)

前後方向に急に動きが変わる(急加速する)
被写体にもAFが合いやすくなる
+2
+1
標準(推奨)
幅広い被写体に対応できる
0

被写体の前後を別のものが横切った場合にも
元の被写体にピントをあわせ続けやすくなる
-1
-2

AFリミッター

AF駆動範囲を設定することで、捉えたい被写体に狙いを集中できるAFリミッターを搭載。装着するすべてのレンズに対して有効な、任意のAF駆動距離範囲を最大3つまで登録しておけます。カスタム操作により即座にON/OFFの切り替えや設定の変更が可能です。

  • フォーサーズ/マイクロフォーサーズ規格のAFレンズに対応
  • フォーカスリミッター搭載のマイクロフォーサーズレンズではレンズ側の設定が優先されます。
  • 距離設定値は目安です。

AFカスタマイズ

横位置・縦位置撮影のそれぞれでAFターゲットモード/AFエリア位置を設定できるほか、C-AF中にフォーカスリングを回すことで即座にMFに切り替えられるC-AF+MFにも対応しました。

  • C-AF中のMFは、M.ZUIKO PROシリーズ、M.ZUIKO DIGITAL ED 12-200mm F3.5-6.3が対応。レンズのファームウェアが最新になっていることを確認してお使いください。
  • 縦位置・横位置でのAF個別設定
  • C-AF+MF

AF低輝度限界-6EV

-6EV[*]という低輝度な状況でもAF測距が可能です。極端に暗いシーンや低コントラストの被写体でも高精度にフォーカシングできます。

  • S-AF、ISO感度100相当、F1.2レンズ装着時

その他の多彩なフォーカス機能

動体追従クラスター表示

動体追従クラスター表示:ピントが合った部分のAFターゲット枠を緑色で表示し続けることで、被写体の捕捉状況を確認しやすくする機能。

スーパースポットAF:AFエリアを拡大表示して、その中心部でAFを動作させる機能。マクロ撮影など精緻なピント合わせが必要なときに便利です。

フォーカスピーキング:ピントが合っている部分を強調表示することでMF操作をアシストする機能。ピーキングの感度も調整可能。

  • 写真はイメージです。
  • モニター画面は、はめ込み合成です。