掲載日:2022年10月26日
私はE-300の頃からフォーサーズ規格を愛用している。気がつけば一眼レフのシステムの大半はミラーレスに置き換わり、フォーサーズもマイクロフォーサーズへと変化していった。
マイクロフォーサーズの特徴はなんと言ってもレンズも含めた小型軽量なシステムということだ。フルサイズやAPS-Cセンサーと比べると面積は小さく、深い被写界深度とシステム全体の小型化が容易であることがこのシステムの最大のメリットだ。
手のひらに収まるサイズ感は写真を撮ろうという気持ちにさせてくれる。
私は、カメラは高画質であっても持ち歩いて撮影をしなければ意味がないと思っているので「小型軽量」は作品制作をする上で最重要ポイントだ。
今回新しくラインナップに加わったOM-5はそのコンパクトさが最大の魅力であり、その小さなボディーの中には最新の機能と高画質がぎっしりと詰まっている。
私はマイクロフォーサーズカメラの中でもOM-D E-M5 Mark IIIが特にお気に入りのカメラであり、その理由はレンズとボディーサイズのバランスの良さと、気軽に持ち運べる小型軽量ボディー、そして防塵・防滴であることだ。そんなOM-D E-M5 Mark IIIの正統進化と言っても過言ではないOM-5は自分にとってベストな一台になるのは間違いない。
操作性はOM-D E-M5 Mark IIIから引き継がれており、私が一番望んでいた機能である「5000万画素手持ちハイレゾショット」機能が搭載されたことが何よりも嬉しい。
ただ小さいだけではない。小さなボディーにEVFも搭載されているので撮影に集中しやすい
いつ、どこにでもカメラがある。それを叶えてくれるのがOM-5だ。
今日はしっかり撮影するぞ!という日も、今日はのんびり散歩でもしようかという日もOM-5であれば気軽に持ち出すことができる。
手持ちハイレゾショット機能が搭載されてことでより高画質な一枚を撮影できるようになった。これまで手持ちハイレゾショット機能を使った撮影が必要な場合はOM-1を持ち出していたがOM-5があれば同じクオリティで、よりコンパクトなシステムとして運用できるようになった。
いつでもどこでも持ち出せるサイズ。
まさに作品撮りも記録写真もこれ一台でこなせてしまう。
OM-5には5000万画素手持ちハイレゾショット機能だけでなく、ライブND機能も搭載されており、まさに風景を撮影するのにぴったりな一台に仕上がっている。風景写真を撮影する場合、足場の悪い道やアップダウンの多い場所も多く体力の消費も多い。なるべく機材は軽く、少なくしておきたいのが正直なところだ。重たい機材を担いで目的地に着いたが、疲れ切っていて撮影のモチベーションが下がってしまうのは本末転倒であり、私の場合はなるべく小さなカメラバッグにボディーとズームレンズ2本くらいが収まるのが理想だ。私がOM-5と組みわせるレンズは主にM.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PROと、M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROであり、どちらも絞り開放値F4.0通しのコンパクトなズームレンズだ。
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO は24-90mm相当*、M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROは16-50mm相当*とズームレンズ2本で16-90mm相当*までカバーすることができ、しかもコンパクトにまとめることができる。
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PROはカバーする焦点距離も広く、さらにズーム全域で最大撮影倍率0.5倍相当*とこれ一本でハーフマクロまでカバーできてしまう。深い被写界深度はマクロ撮影にもぴったりだ
OM-5でもアートフィルターは健在。私の場合はカラークリエーターとアートフィルターが常用といってもいいくらい多用している。
その名の通り、目の前の景色をアートの様に仕上げてくれる機能は写真の楽しみを2倍にも3倍にもしてくれる。
風景写真と聞くと撮影のハードルがすごく上がってしまう人もいると思いますが、私の中では自然の被写体であれば風景写真だと思っています。もっと言えば自分が「これは風景写真だ」と言ってしまえば、それが風景写真であると思っています。絶景を撮りに行くこともあれば庭の植物を観察しながら撮影したり、キレイな光を見つければそれを写すことも多いですし、気になったものを写すのが自分のスタイルになっています。
その気軽にシャッターを切る行為をサポートしてくれているのがOM-5の様な小型のカメラなのです。センサーサイズが大きくてコンパクトなボディーのカメラも増えていますが、ボディーは小型化できてもレンズはなかなか小型にするのは難しく、全体のシステムで考えると自分のスタイルはマイクロフォーサーズが一番ピッタリきているわけです。
特に私はピントの深いパンフォーカス撮影が好きなこともあり、センサーサイズが大きすぎるとかなり絞りF値を絞り込まなければいけません。そうなるとスローシャッターにするかISO感度を上げて手ぶれを抑えるか三脚を使うか…と言った選択肢になってきます。
OM-5をはじめとするOM SYSTEMのカメラは絞りF値をそこまで絞らなくても深いピントを得ることができますのでパンフォーカス撮影が非常に簡単です。結果、シャッタースピードもあまり遅くなりませんし、ISO感度も低感度のまま撮影ができます。さらに、OM SYSTEMのカメラは手ぶれ補正が非常に強力なので、三脚を使わなくても手持ちで秒単位のスローシャッターも切ることができます。
撮影までの道のりや撮影場所が必ず安定した足場とは限らない。
三脚を使用するのが困難な場所や、不安定な足場でも強力な手ぶれ補正があることで安心してシャッターを切ることができる。
ライブND機能を使用することで日中でもスローシャッターを切ることができる。OM-5ではND2〜16まで選択することができる。手ぶれ補正+ライブND機能を組み合わせることで、誰でも簡単にスローシャッター表現を楽しめる。
小型軽量なOM-5と相性がいいレンズは沢山ありM.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PROもそのうちの一つだ。
通常ではなかなか収めることが難しい真上にある太陽と足元にある滝を画角の広いフィッシュアイレンズで納めた。
ギリギリまで画角を広げるためにOM-5を地面にベタ置きにしてバリアングルモニターを支えにカメラの角度を微調整した。
足場が水辺だったがIP53の防塵・防滴のおかげで何の不安もなく撮影することができた。
しっかり固定されていれば三脚がなくても三脚ハイレゾショットでの撮影ができる。
「i-Finish」に「カラークリエーター」、「アートフィルター」など…。
OM-5はその小さなボディーに、コンピュテーショナル フォトグラフィというたくさんの機能が詰め込まれています。
アートフィルターは2008年に登場したE-30から搭載されており、新機種が出るたびに種類も増えてきました。最初は6種類しかなかったアートフィルターも16種類(+バリエーション)にまで増え表現の自由度もかなり高まりました。私が風景を撮る場合は「ポップアート」や「ファンタジックフォーカス」、「ブリーチバイパス」を使うことが多いです。さらに同じアートフィルターでも機種によって微妙に(ホントに微妙に)色のノリ方に差を感じることがあり、特に「5」シリーズはポップアートの色ノリがとても気持ちがいい様に感じます。
OM-1も合わせて使用していますが同じOM SYSTEMでも、撮るものが違ったり使うアートフィルターが違ったりでカメラボディーとのフィーリングで結果は大きく変わります。
OM-5はよりアーティスティックな写真を撮りたいと思わせてくれるカメラなので、今回も基本はアートフィルターとカラークリエーターがメインです。
家に飾ってあるドライフラワーをカラークリエーター+三脚ハイレゾショットの組み合わせで撮影。
カラークリエーターを使うことで自分の思った色味を簡単に再現できる。
本来はもっと白が強いが、カラークリエーターで暖色に変化させた。
カラークリエーターを使うと自分の好きな色の傾向がよくわかる。
私の場合は基本的にブルーやグリーン系が多く、夕日や夕焼けをとる時に暖色を選ぶ傾向。
アートフィルターと違い、カラークリエーターはハイレゾショットとも組み合わせる事ができるので常用しやすい。
巨大な銀杏の木。
撮影時にはまだ青々としていたがネオノスタルジーを使うことでまるで黄葉のようなシーンに変化させた。
アートフィルターは大きく仕上がりを「崩す」フィルターなので自由な発想で撮影を楽しむことができる。
OM-5はIP53と高い防塵・防滴性能を持っているので、無意識のうちに水辺に連れ出していることが多いです。通常のカメラであれば水没するような環境でも全く臆することなく撮影を続けることが可能です。通常ではなかなか撮影ができないようなシーンもOM-5のおかげで安心して撮影ができています。さらに小さくて軽いので、超ローアングルや、少し無理をしないといけないようなアングルでも楽々撮影ができるのも嬉しいところです。
流れの強いところで、水面スレスレまでカメラを下げてバリアングルモニターを見ながら構図を調整して撮影。
水飛沫を浴びながらの撮影だったがIP53を有する防塵・防滴性能のおかげで何の不安もなく撮影ができた。
もはや防水では…?と言いたくなるほどの防滴設計。
もっと派手に水に濡れながらの撮影も数多く経験しているがOM SYSTEMのカメラで水没を経験したことは過去に一度もない。
「どんなシーンでも撮れる安心感+表現の自由度=OM SYSTEM」まさにこれに尽きると思います。
フラグシップのOM-1に加えてより小型軽量になったOM-5と、撮影スタイルに応じてボディーを使い分けることができます。
ラインナップではOM-1はフラグシップですがOM-5が得意なシーンも多くあり、どちらが上というよりはどちらがより自分のスタイルに合っているのか?撮影シーンに適しているのかが重要なポイントになります。
OM-5を使って撮影をしているとOM-1よりもさらに気軽に写真を撮っている自分がいるなと気付かされます。
撮影フィールドを選ばないオールマイティなカメラ。
写真は楽しく撮りたいと考えている自分にとって機動性の高いOM-5はまさに理想のカメラのひとつ。
絞り開放値F4.0通しのコンパクトなPROズームレンズも増えてきたので、より一層マイクロフォーサーズの強みを生かせるシステムに成長している。
「撮りたい」と思ったその瞬間に手元にカメラがあること、
写真家にとってそれが一番カメラに求めている「スペック」です。
私はカメラストラップがあまり好きではないので基本的には常にカメラを手に持ってのスタイルです。
小型軽量だけではなくハンドリングの良さも重要ですが
OM-5は小さいボディーにも関わらず非常に持ちやすい形状です。
レンズキャップをレンズの下に噛ませてカメラを固定し超ローアングルから河川を撮影。飛沫を浴びながらの撮影だったのでレンズもボディーもシャワーを浴びているような状態。前玉に付着した水滴を画面のアクセントにするため絞り値F11まで絞って被写界深度を稼いでいる。こういうシーンを「撮ろう」と思わせてくれるのはOM SYSTEMのカメラだなと実感する。
ライブND機能を使って水面を抽象化した。
実は擬似スローシャッター効果はハイレゾショットでも可能で、ハイレゾショットの動体補正がスローシャッター風に処理をしてくれる。
ただし、失敗する場合もあるのと動体ブレがライブNDと比べると「硬い」質感になるのできめ細かさを求める場合はライブND機能を使用した方が良い。
実際にライブNDってどれくらい差が出るのかは結果を見てもらうと一目瞭然だ。
左が通常の撮影で右がライブND16で撮影したものだ。
日中にスローシャッターを切るには絞りF値を絞り込むのが一番早い方法だが、絞り込みすぎると小絞りボケ(回折現象)が発生しシャープネスが失われてしまうので気になる人は注意が必要だ。マイクロフォーサーズの場合F5.6〜8.0が解像感の高い結果を得られるので一つの目安にするといいだろう。今回はライブND機能を使うことで絞り値F5.6でも1/1.6秒のスローシャッターを切ることができた。
OM-D E-M5 Mark IIIと同じく、OM-5は「これぞマイクロフォーサーズ」な一台に仕上がっています。
OM-5を持って出かければ全てがシャッターチャンスに見えてきます。OM-1も使っていますが、ボディーに合わせて使うレンズも変えています。OM SYSTEM OM-1は主にM.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PROを組み合わせて使用しており、広角が欲しいときはM.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROという使い方です。OM-5では主にM.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PROを組み合わせて、広角が欲しいときは同じくM.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROを組み合わせます。さらに気軽に撮影したいときはM.ZUIKO DIGITAL ED 20mm F1.4 PROやM.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZもよく使います。サイズ感を最優先の場合はM.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZ を選択することが多いです。
ついついPROレンズに目がいってしまいますが、スタンダードレンズやプレミアムレンズなど選択肢は多いので、ボディーに合わせて色々なレンズを使い分けるとさらに撮影の楽しみは広がります。
岡山県の津山市にあるフォーのお店「INN-SECT」にて。
このエリアに仕事で訪れたときは必ず食べに行くお店。
お店で料理を撮影させていただくときはなるべく目立たず、早く撮影したいので
そういうときはパンケーキ電動ズームのM.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZが活躍してくれる。
パンケーキレンズを組み合わせていると一眼というよりはコンパクトデジカメで撮影している感覚になります。
OM-5の気軽さを最大限に引き出してくれるレンズはもしかしたらM.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZかもしれません。
ピントも深く、ポップアートIIがリバーサルフィルムのような上がりになるので街撮りスナップなどでは最高の組み合わせかも。
望遠の絞り開放値F4.0通しのPROレンズであるM.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0 PROは同じ焦点距離のF2.8通しのPROレンズと比べると随分とコンパクトだ。
小さいカメラには小さなレンズの組み合わせがよく似合う。
レンズを変えることで視点が変わるのがレンズ交換式の面白いところです。
望遠を使うと望遠の目線で景色を見ますし、普段であれば広角で撮影していたようなシーンをどうやって望遠で撮影しようか?と新しい発見もあります。
M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0 PRO は寄れるレンズなのでマクロ撮影が捗ります。
望遠レンズとしてだけでなく望遠マクロズームレンズとしての使い方も考えるとお得感があります。OM-5の手ぶれ補正も強力なのでブレやすい望遠+マクロも安心して撮影できます。
フィッシュアイ補正を使って天の川が登るひまわり畑を超広角撮影した。OM-5にはフィッシュアイレンズの歪みを無くして超広角レンズとして使うことができるフィッシュアイ補正機能が搭載されている。フィッシュアイレンズは持っているけど超広角レンズは持っていない、もしくは「F1.8の超広角レンズを使いたい」という人にはベストな機能だ。星景写真を撮る時に間違いなく活躍してくれるレンズと機能だ。
通常であればハイレゾショットは静物を撮影する場合に使用するマルチショット機能なので、長時間露光するとブレてしまうような星の撮影に使うのはあまり現実的ではない。
しかし、赤道儀を使って撮影することで星の撮影でもハイレゾショットで撮影することができる。解像感も色味も通常撮影より濃厚な仕上がりになる。
コンパクトで明るい標準域の単焦点レンズM.ZUIKO DIGITAL ED 20mm F1.4 PROは星景写真を撮る時も活躍してくれる。絞り開放値F1.4の明るさは、星空を背景に被写体を浮かび上がらせることが簡単だ。標準焦点距離となる50mm相当*よりも広い焦点距離ということもあって、より星空を入れやすい焦点距離になっている。OM-D E-M5 Mark IIIとよく組み合わせているレンズだが同じサイズ感のOM-5とも相性はバッチリだ。
夏の夜に舞うヒメボタルをライブコンポジット機能と多重露光機能を組み合わせて撮影。ファンタジックフォーカスを使うことで蛍のやさしい光の質感を再現した。まだ明るいうちに背景を撮影しておき、蛍が飛び始めたら蛍の光をライブコンポジットで撮影。その後、背景と蛍の光を多重露光することで背景も蛍も鮮明に写すことができる。
今回撮影で使用したレンズはどれもコンパクトなレンズでOM-5との相性はバッチリだ。私の使い方としては、M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PROとM.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROをメインに、M.ZUIKO DIGITAL ED 20mm F1.4 PROとM.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0 PROをサブで持ち出すことが多かった。星景写真ではM.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PROが大活躍してくれるので星を撮影する人には是非使ってもらいたい一本だ。
不思議とOM-1メインで使用している(ほぼつけっぱなし)M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PROは今回使おうという気分にはあまりならず、ボディーとのベストバランスを無意識のうちに考え組み合わせを作っていた。カメラボディーが変わることで撮影スタイルも変化が生じ、結果撮影する写真にも変化が生まれる。写真は気持ちの変化で結果が大きく変わるので色々な場所へ色々なカメラとレンズを持って出かけてみてほしい。カメラを手にしたその瞬間が旅の始まりです。
多くの方がマイクロフォーサーズに望んでいる一つの答えがこの「5」シリーズではないでしょうか。2012年に初代E-M5が発売され、それから10年の時を経てブランドも新たに登場したOM-5は多くのマイクロフォーサーズユーザーの期待に応える一台に仕上がっています。
デジタルになってからのカメラの進化は凄まじく、そして性能も飛躍的に向上しています。性能を極限まで追求した結果、今まででは考えられなかったようなサイズの大きなレンズやカメラも数多く登場しています。
OM-5は「カメラは持ち歩かなければ意味がない」という写真を撮る上で最も大切な要素にスポットを当てた一台だと思っています。
田んぼに雲のリフレクションが映り込んでいたので広角でローアングルから撮影。普段こういうシーンではあまり使わない「ネオノスタルジー」をあえて使って撮影してみた。さらにホワイトバランスを崩すことで青空の色を自分好みに仕上げている。OM SYSTEMのカメラを使っていて楽しいと思えるのは、コンピュテーショナル フォトグラフィなどの「表現の選択肢の多さ」だろう。
自分のフィールドにOM-5を連れ出して色々と撮影をしてみた。
今日撮影はしないだろうな、という日もカバンに忍ばせて出かけるとやはりシャッターを切っていた。作品を撮るというだけでなく、自分の見てきた景色を記録するという意味でもコンパクトなカメラは活躍してくれる。
普段は「5」シリーズではなくOM-1やE-M1シリーズを使っている方にもこのOM-5を一度使ってもらいたいと思っている。
色々と撮影してみてOM-5は自分が待ち望んでいたカメラにかなり近づいたように思う。私はやはり小さなカメラが好きなんだなと「5」シリーズを使っていると実感するし、手に取った時に手のひらに収まるボディーが可愛らしく、そして頼もしさも感じる。このカメラと一緒なら良い写真が撮れるはず。そう思わせてくれるのだ。
OM-5が気軽に撮れるのは写真だけではない。小型軽量のボディーは動画撮影にも気軽さを与えてくれる。 スマートフォンの登場で動画撮影もより身近になり、動画の撮影スタイルも変化しており、動画といえば横向きが「あたりまえ」であったが、最近ではスマートフォンで動画を見る機会も増え「縦動画」が主流になり つつある。OM-5では横向きはもちろん縦動画を撮影することができ、撮影後にOI.Share(Wi-Fi)を使ってスマート フォンに転送すれば縦向きの動画として取り込んでそのままシェアが可能だ。 スマートフォンの性能が向上したおかげで、アプリでカラーグレーディング(動画の色味などの調整)が簡単にできてしまうので、また今までとは一味も二味も違う動画作品の制作が可能だ。 OM-Logでの撮影も対応しているので、本格的な動画作品も撮影でき、OM-5はカメラ内で色を自分好みに調整できるので、カメラ内で自分好みの設定を作って撮影するとスマートフォンでの撮影とはまた一味違う動画撮影が可能だ。私の場合、OM-5ではカラークリエーターを使って全体の色味を自分好みの設定にしてから撮影している。OM-5はスチル同様に撮って出しの色味が素晴らしく、編集はカットをつなぐ程度でOM-5の色味を活かして映像作品を撮影した。OM-1とOM-5とでは撮影する映像が全く違い、OM-1はよりシネマルックな映像を、OM-5はV-logに近い気軽さを優先した映像作品を撮りたいと思わせてくれる。それはボディーのサイズ感であったり、メインで組み合わせるレンズの違いによるもので撮りたい映像に合わせてボディーを変えるのも面白い。
OM-5で撮影した縦動画。 スマートフォンで見るにはやはり縦向きの方がしっくりくる。 OM-5の小さなボディーは縦向きに構えやすく、スマートフォンで撮影している感覚に近い。 撮影前にカラークリエーターで自分好みの色を決めてから撮影した。 スマートフォンと違いOM-5のモニターは角度を自由に調整できるバリアングルモニターが搭載されている。 特にバリアングルモニターは縦動画との相性も良く、自由なアングルで撮影ができた。
こちらは通常の横向きで撮影した動画作品だ。 こちらもカラークリエーターを使って色味を作っている。 写真を撮るついでに「◉Rec」ボタンを押して各シーン10秒程度の映像素材を撮影しておくだけで簡単に1本の映像作品が作れてしまう。 動画撮影時の手ぶれ補正も強力なので、三脚もジンバルも使うことなく 安定した映像を撮影できる。
写真家にとってカメラは良きパートナーである。
パートナーを信頼していなければ良い写真は撮れないし、気持ちがしっかり入っている写真はやはり特別感がある。こちらが信頼していればカメラはしっかりと期待に応えてくれる。
私にとってOM-5は今後作品を撮っていく上で良きパートナーになってくれると確信した。私だけでなく、OM-5が多くの方の撮影のパートナーとなってくれることを願っている。
※35mm判換算 焦点距離
大口径F1.8の対角線画角180°のフィッシュアイレンズです。中心から周辺まで優れた描写力の光学性能やM.ZUIKO PROシリーズならではの、防塵・防滴、堅牢性で、今までにない感動の映像をお楽しみいただけます。
超広角16mm相当※から標準50mm相当※までをカバーする高いズーム倍率を実現。超広角域ならではのダイナミックな画角から標準域の安定した画角まで、1本で高画質かつ多彩な撮影を快適に楽しめます。
※ 35mm判換算