写真家 斎藤 巧一郎 × M.ZUIKO DIGITAL
ED 40-150mm F4.0 PRO
~花から風景まで旅に最適!高画質を持ち歩く、コンパクトな望遠ズームレンズ~

掲載日:2022年3月18日

斎藤 巧一郎

1968年鹿児島県生まれ 日本大学芸術学部写真学科卒。広告写真業に携わり、人物、料理などを撮影している。
1999年よりオリンパス(現 OMデジタルソリューションズ)カメラのPRに従事、以来カタログ、web広告の写真撮影を務める。 旅に題材を求め、訪れた国は50を超えた。また日本の食を追うことをライフワークとしている。

デジタル一眼カメラ

OM SYSTEM OM-1

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OM-D E-M5 Mark III

交換レンズ

M.ZUIKO DIGITAL
ED 40-150mm F4.0 PRO

M.ZUIKO PROレンズの名にふさわしい光学性能を有した高画質、それでいて小型軽量でコンパクト。まさにOM SYSTEMらしい望遠ズームレンズの登場である。

同じ焦点距離で1絞り分明るい、M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PROレンズと比べるとほぼ半分の重量の382gとなっている。また、沈胴機構が採用されており収納時の全長も99.4mmと移動時の携帯性も抜群だ。

そのコンパクトさから、小さなカメラ OM-D E-M5 Mark IIIとの組み合わせで、旅に持ち歩くイメージだが、もっとタフなシーンでもいい。IP53相当の防塵・防滴・耐低温(-10℃)性能も備えており、登山やバイクツーリングなどにもふさわしいと思う。精密なカメラとレンズだが、どんなシーンにも積極的に持ち出せる。

コンパクトさを優先しても画質を犠牲にしていない。
より小型軽量で防塵・防滴機能がなくてよければ、M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm 4.0-5.6Rレンズという選択肢もあるが、本レンズの方が、より高画質で、機能面でも優れている。利便性と高画質の両方を備えるのが、M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0 PROなのだ。
そもそもズームレンズは単焦点レンズにはない構図の自由度がある。ズーム倍率は約3.75倍で、焦点距離80mm相当[※]の広角側は中望遠で使いやすい距離感で、300mm相当[※]の望遠端側は十分に望遠で、遠くの被写体を引き寄せる。とてもシャープな解像感で、まさに遠くの物をつまびらかに表現してくれるのだ。

このレンズと同じ絞り開放F4.0でコンパクトなM.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PROレンズ2本との組み合わせで旅に出れば、焦点距離24~300mm[※]相当で絞り開放F4.0通しの小型軽量&高画質セットとなり、十分な作品を残す事ができるはず。さらに同じくコンパクトで大口径単焦点レンズのM.ZUIKO DIGITAL ED 20mm F1.4 PROを一緒に持っていけば、ボケ表現の幅も広がるため、私にとって完璧な小型軽量&高画質セットとなる。
絞り開放F値の大きい大口径ズームレンズよりも、このコンパクトF4.0シリーズに最近魅力を感じる。そこにボケ担当のF1.2シリーズなどの大口径単焦点レンズを足せば、カメラとレンズ全体で小型軽量なシステムとなり、軽快に動ける旅撮影システムが出来上がる。
このF4.0のM.ZUIKO PROレンズシリーズこそOM SYSTEMを体現したレンズと言える。

高千穂の峰々から朝日が昇る。霧島の麓の街は雲海に覆われていた。その白い雲をグラデーション豊かに、美しく再現する。逆光時の性能も良く、太陽を入れても臆せず構図を作る事ができた。

OM-D E-M5 Mark III + M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0 PRO/98mm相当[※]/1/800秒/F4.0/ISO 200/+0.3EV

日が昇り、遠くに続く丘の上の様子が分かるようになって、望遠端の焦点距離300mm[※]相当で構図を切り取る。丘の隅々までシャープに写っている。それでいて絞りは開放のF4.0である。開放から高解像なレンズなので、暗い場面での使用も悪くない。

OM-D E-M5 Mark III + M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0 PRO/300mm相当[※]/1/5000秒/F4.0/ISO 200

このような光線状態の際にも美しい再現をしてくれる。耐逆光性能、トーンの繋がり、シャープさ、どれも見事である。

OM-D E-M5 Mark III + M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0 PRO/80mm相当[※]/1/125秒/F5.6/ISO 200/+0.7EV

最近発売されたレンズは、どれもトーンの繋がりが美しい。コントラストが良好で少し柔らかい印象を受けるが、シャープネスは高いのでエッジは鋭い。グラデーションが多いというか、それによって存在感をより厚みがあり緻密なものに見せている。
レンズも新しくなれば、最新レンズ設計技術が盛り込まれたものになり、撮れる写真が違ってくる。
最新のカメラに買い換えると、画質が良くなることが嬉しくなるが、レンズも同じで最新版には、ハッとするものを感じる。

本州から四国今治へ渡る途中の来島海峡。波も穏やかな朝。ここでも遠くに霞む島、半島、ゆっくり流れていく雲。それが映る海の様子を淡いトーンだが豊かに再現する。

OM-D E-M5 Mark III + M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0 PRO/170mm相当[※]/1/125秒/F5.6/ISO 400/+0.3EV

愛媛県大洲市の大洲城を背景にJR四国予讃線の鉄道車両を撮影。お城を入れてズームしながら構図を決め、車両が来るのを待つ。 長く手持ちで待っていたが、軽いレンズなら苦でもなく、むしろ楽しい。手前の川面から奥の山々まで克明に写してくれる。

OM-D E-M5 Mark III + M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0 PRO/180mm相当[※]/1/800秒/F5.6/ISO 400/-0.3EV

機能も魅力で、近接性能も素晴らしい。近接能力はこれまでどのレンズにも求めてあったものだが、このレンズに関しても見事だ。最短撮影距離はズーム全域で70cmまで寄れ、最大撮影倍率も0.41倍[※]。十分なマクロの能力で、望遠レンズでのマクロ撮影は被写体から離れていても被写体を大きく捉えることができるので、動物や昆虫など、驚かさずに撮影できる利点がある。
標準ズームの近接撮影領域とは異なるものが撮れるのだ。
興味が湧いたものを、より近くで詳しく見せたいと思うのは、撮影者、写真を見る側にも起こる気持ちで、M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0 PROレンズはその気持ちに応えてくれる。

オオゴマダラを撮影。少し離れた位置から撮影できるので、蝶も逃げずにその姿を撮らせてくれる。

OM-D E-M5 Mark III + M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0 PRO/200mm相当[※]/1/500秒/F8.0/ISO 800/+0.7EV

大型の鳥「コンゴウインコ」。距離にして3m程離れているだろうか。羽の細部の描写が驚くほど克明だ。

OM-D E-M5 Mark III + M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0 PRO/300mm相当[※]/1/250秒/F5.6/ISO 800/+0.3EV

アザミの仲間ヒゴダイ。熊本阿蘇周辺に咲く山野草。背景の木漏れ日が丸く綺麗な玉ボケとして写りこんでくれた。

OM-D E-M5 Mark III + M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0 PRO/200mm相当[※]/1/50秒/F4.0/ISO 200/+0.3EV

手前のコスモスにピントを合わせ、その他はボカす。素直なボケで、距離の差を自然に伝える。

OM-D E-M5 Mark III + M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0 PRO/212mm相当[※]/1/1250秒/F4.0/ISO 200/-0.7EV

焦点距離300mm相当[※]で最短撮影距離にて撮影。コスモスの花を画面いっぱいに捉えることができる。

OM-D E-M5 Mark III + M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0 PRO/300mm相当[※]/1/60秒/F4.0/ISO 200/+0.7EV

OM SYSTEM OM-1とM.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0 PROとの組み合わせでは、より質感が増した画像となると感じた。それはレンズとカメラがお互いの性能をうまく引き出しているということだ。場所は熊本県、南阿蘇鉄道の阿蘇白川駅舎とその鉄道車両。

OM SYSTEM OM-1 + M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0 PRO/126mm相当[※]/1/2000秒/F4.0/ISO 400/-0.3EV

波間に夕日が海に沈んでいく。強い光を受けながらの撮影であったが、波間のハイライトから影の再現も美しい。新センサーと新エンジンを搭載するOM-1は、このレンズの良さをさらに引き出す印象だ。

OM SYSTEM OM-1 + M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0 PRO/300mm相当[※]/1/640秒/F4.0/ISO 200/-0.3EV

レンズに対する様々な要求を、全部満たそうとするのがこのレンズである。小型軽量で、防塵・防滴・耐低温(-10℃)性能、高画質はもちろんのこと、構えたときのシステムバランスの良さ、近接性能、ボケ味。使う側が求めたことをOM SYSTEM が精一杯応えたレンズだと言える。

多くのカメラマンの手元で、様々なシーンで活躍するのは間違いなく、ぜひ手にして頂きたいオススメレンズである。

※35mm判換算 焦点距離

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新開発のデバイスと最先端のデジタル技術を結集し、センサーサイズの常識を覆す高画質を実現。また従来機種を大きく上回るAFや連写性能など、基本性能も大幅に進化した「OM SYSTEM」カメラのフラッグシップモデルです。

OM-D E-M5 Mark III

OM-D E-M5 Mark IIIは、小型軽量と高性能を両立できるマイクロフォーサーズシステムの魅力を最大限に引き出したミラーレス一眼カメラです。圧倒的な小型軽量ボディーにハイエンドモデルに匹敵する画質性能とAF性能を搭載するほか、新開発の強力なボディー内5軸手ぶれ補正機構や、多彩な撮影機能も搭載。

M.ZUIKO DIGITAL
ED 40-150mm F4.0 PRO

沈胴機構を採用し、圧倒的な携帯性を実現した全域F4.0の小型軽量 望遠ズームレンズ。ズーム全域で最短撮影距離0.7mを実現、風景や望遠マクロ撮影など幅広いジャンルに対応します。

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