遠方撮影から1:1等倍※のマクロ撮影まで鮮鋭な描写性能を実現するために、3つの駆動系を備えたフローティングタイプのインナーフォーカス方式を採用しています。また、固定群にEDレンズとHRレンズ、フォーカス群にHRレンズとE-HRレンズを配置する合理的なレンズ設計により、マクロレンズで目立ちやすい色にじみを除去しました。
F2.8の開放から、周辺部の光線を十分に通すことで、特にマクロ撮影領域において綺麗な円形状のボケを確保しました。ボケに輪郭線がついてしまうような二線ボケや、色収差によるエッジの色つきの発生も排除した光学設計により、美しいボケ描写を実現します。
透過率が良く、防ぐことが困難だったゴーストやフレアを徹底的に排除するZERO(Zuiko Extra-low Reflection Optical)コーティングを、レンズ表面に施しました。このZEROコーティングにより、逆光などの悪条件下でもクリアな描写性能を確保しています。
中心部が暗く周りが明るい被写体を、絞り込んで撮影するときに、絞りの形状のフレアーが画像に写りこむ現象を、スポットフレアーと言います。ZERO(Zuiko Extra-low Reflection Optical)コーティングの効果と、適切なレンズ配置により、マクロレンズで発生しやすいスポットフレアーの発生を抑えました。小物やオークションの商品撮影など、明暗差のある撮影状況下においても活躍します。
細めに仕上げた鏡胴が、よりしっかりしたホールディング感をもたらします。シャープでキレのよいレンズ性能や、ワンタッチ倍率設定として活用できるフォーカスリミットスイッチ、撮影の距離・倍率を示す表示窓等が快適な操作性を提供します。また、ボディー内5軸手ぶれ補正機構を搭載したカメラ本体と組み合わせて使用することにより、マクロ撮影時に生じる並進ぶれ(シフトぶれ)も補正可能なので、手持ちマクロ撮影もしっかりサポートします。
オートフォーカスの駆動範囲を制限し、より素早いピント合わせを実現します。
指標を1:1に合わせると、最短撮影距離(0.19m)でピントが合う状態に設定されます。
0.19m~0.4mの範囲でピント合わせを行います。
0.19m~∞全域でピント合わせを行います。
0.4m~∞の範囲でピント合わせを行います。指標を合わせた時、撮影倍率は1:8(0.125x)に設定されます。
レンズ鏡胴上に撮影距離、倍率を示す表示窓を設置しました。フォーカス領域全体が見えることで、現在のピント位置がどこにあるのかが一目でわかります。また、フォーカスリングを逆方向に回してしまうストレスからも解放され、マニュアルフォーカス時の操作性が格段に向上しました。ミラーレス一眼専用のマクロレンズでこの表示窓があるのはこのED 60mm F2.8 Macro*のみとなります。
“MSC(Movie and Still Compatible)機構”は、軽量かつ少ないレンズ枚数で、高速かつ静粛なピント合わせを実現するために開発した先進の光学設計技術です。動作音の原因になるギアを排除し、金属軸(シャフト)と送りねじ(スクリュー・ドライブ)による機構を採用することで、「すばやい」「なめらか」「静か」で「高精度」なAF(オートフォーカス)が可能となりました。 本レンズは、3つの駆動系を備えたフローティングタイプのインナーフォーカス方式を採用しています。静止画撮影だけでなく動画撮影時においてもフォーカスの追従性を向上させているので、AF動作の安定した動画映像を楽しめます。
ほこりや水分の侵入を防ぐ密閉シーリングを徹底的に施すことで、防塵・防滴性能を実現。全天候型のマクロレンズとして、過酷な環境でも安心して撮影に集中できます。