掲載日:2023年6月21日
“しずく”の中にお花を映しこみ、小さな世界をファンタジーに創り上げ、Instagramで数多くの作品を発表されている坂口夢華さん。普段はマクロ撮影が主体の坂口さんにOM-1と超望遠ズームレンズM.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS 使って頂き、写真表現の広さと描写について伺いました。
私は梅の季節だけメジロを撮るために焦点距離200mmの望遠レンズを使います。ですが、そのシーズンは超望遠レンズをお持ちのカメラマンさんが多く来られていて、その間に気おくれして入っていけない私にとってM.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mmF5.0-6.3 ISのようなレンズは憧れそのものでした。そんな憧れのレンズをカメラに装着して「あれ?」と思うほど、見かけのわりに軽量なので驚きました。そして、あまり外撮りをしない私ですがワクワク感いっぱいで、すぐにこれを手にご近所のチューリップ畑に徒歩で出かけるほどでした。
ほぼ望遠レンズを使うことがなかったので、最初のうちは超望遠レンズの距離感がつかめませんでしたが、何枚か撮り進めていくうちにすぐに慣れました。下記写真のチューリップとチューリップの間に「ちょこん」と遠くに咲いているマーガレットですが、チューリップが邪魔して入って行けず、この時大活躍してくれたのがこのレンズで400mm側(35mm判換算:800mm相当)にしてチューリップの間からファインダーを覗くと、この写真の世界が広がっていて、思わず「わぁ!奇麗!!」と感嘆の声をあげシャッターを切りました。
花壇で遠くに可愛く咲く小さなお花や、高い木に咲く綺麗なお花を大きく撮れるのは、800mm相当*の超望遠レンズの魅力だと思います。
OM-1 + M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 ISを手にしたのが、梅の時期を過ぎていたので、もう少し早ければもちろん「梅×メジロ」撮影に挑戦していたと思います。OM-1にはAI被写体認識AF機能が搭載されているので、このレンズとの組み合わせで野鳥はもちろん美しく撮影できると思いますが、逆にチューリップの時期で良かったと思いました。なぜなら私は今まで「赤」と「黄色」の撮影が苦手で、このレンズで最初に撮ったのが、その苦手な色のチューリップでした。ですが苦手どころか、その色鮮やかな美しさを初めて表現出来て、とても嬉しく思い自信にもつながりました。花の色合いや、やさしさを表現するのにおすすめのレンズです。
*35mm判換算値