OM SYSTEM Tough TG-7 × 写真家 海野 和男~ネイチャーマクロ撮影に最適なコンパクトデジタルカメラ登場~

掲載日:2023年9月27日

海野 和男

海野 和男

1947年東京生まれ。1971年からフリーの写真家。昆虫と自然を撮り続けて50年。1999年からWEB上で、「小諸日記」を23年間毎日更新し続けている。フィールドは熱帯雨林と長野県小諸周辺。
「ワイルドライフ」「ダーウィンが来た!」などテレビの自然番組にも出演。著書は200 冊近くになる。この2年間の著作は「蝶の来る庭」、「ダマして生きのびる虫の擬態」(草思社)「世界で一番美しい蝶図鑑」(誠文堂新光社)、「虫は人の鏡 擬態の解剖学」(共著)などがある。

デジタル一眼カメラ

TG-7

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アクセサリー

フラッシュディフューザー FD-1

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やはり、Tough TGシリーズは手放せないカメラだ

実はスマートフォンの機能が良くなったので、TGシリーズの出番は少なくなるのではと思っていた。しかしあらためてTG-7を本気で使ってみたら、スマートフォンでは撮れない写真が撮れることを実感した。TG-7はデザインが少し変わり新たな機能も追加されたが、基本的な仕様についてはTG-6とそれほどは変わらないそうだ。ただ、TG-6で逆光時に問題となることがあった中央のハレーションはずいぶん軽減されたように感じる。デザインも少し変わった。細かい部分がブラッシュアップされているのだと思う。

ベニシジミを「顕微鏡モード」で撮影。
顕微鏡モードではズームを使用できるので、望遠側で被写体を大きく撮ることができる。最望遠端側にズームすれば、シジミチョウも逃げない距離から大写しができる。

Tough TG-7
100mm相当*/1/160秒/F4.9/ISO 100

クロヤマアリを「顕微鏡モード」で撮影。
顕微鏡モードだからと言って、いつもアップでは面白くない。少し距離を離れて、花全体を入れるのも良い。

Tough TG-7
94mm相当*/1/500秒/F4.7/ISO 100

ルリシジミの吸水を「顕微鏡モード」で撮影。
顕微鏡モードの素晴らしいのは、マクロレンズで撮影したような精緻な写真が撮れることだ。

Tough TG-7
100mm相当*/1/125秒/F6.3/ISO 800

TG シリーズは「絶対に手放せないカメラ」であることに変わりはなかった。スマートフォンでは撮れない拡大写真が容易に撮れる。いつもポケットに入れて持ち歩いていて、近くの被写体を撮るときにサッと取り出してシャッターを切っている。撮影した位置情報(緯度・経度)や温度、標高などの情報の記録も可能だ。マクロ撮影に強いというだけでなく、フィールドで必要とされるベーシックな部分がよくできているのもTG シリーズのいいところだ。

庭のアマガエルを「顕微鏡モード」で撮影。
顕微鏡モードはズームを使用できるので、通常は望遠側で大きく撮るのが一般的だが、広角側にすれば、このような環境を入れた写真も撮ることができる。一眼カメラでは、小さいものを広角で撮るにはレンズを選んだり、ここまで近づくには工夫が必要だ。

Tough TG-7
30mm相当*/1/400秒/F3.2/ISO 100

オオルリシジミを広角側で、フォーカスモードをスーパーマクロAFに設定して撮影。
TG-7 の良いところは、広角時の描写が良いことだ。マクロで近接撮影すると、背景の環境を映しこむことができる。絞りF値を開放(数値を小さくする)で撮影すると、背景のボケもとても綺麗だ。

Tough TG-7
50mm相当*/1/400秒/F4.5/ISO 100

名前通りのタフ性能

Tough TG‐7 のタフ性能は素晴らしい。踏んでも耐荷重100kgfなので安心だし、耐衝撃2.1mなので1m くらいからの落下にはびくともしない。防水15mなのでそのまま水中に入れることができる強力さで、雨は勿論、川や海でもまったく気にしなくて良い。素潜りで潜れるぐらいの深さなら、他に何も要らない。ダイビングなどでより深い海に潜る場合は、防水プロテクターも用意されている。これは防水のためもあるが、外部フラッシュなどをつけるために利用している人も多いようだ。

カメラを水中に入れてカゲロウの幼虫を撮影。
川に行ったら、水中に1cm もないカゲロウの幼虫がいた。フラッシュディフューザー FD-1を装着し、そのままカメラを静かに水の中に入れ撮影した。

Tough TG-7
38mm相当*/1/40秒/F2.7/ISO 100
フラッシュディフューザーFD-1使用

フォーカスモードの「スーパーマクロAF」設定が使いやすい

以前は超拡大写真には顕微鏡モードダイヤルを主に使っていたが、TG-7ではAモードダイヤルを使用しフォーカスをスーパーマクロAF設定することをメインに使うことにしている。そうすることで、ISO感度や絞り値を容易にコントロールできるからだ。このモードはTG‐6にもあったのだが、使いこなせていなかった。顕微鏡モードダイヤル選択時と比べて、撮影倍率の自由度が高いことも、このモードを使う理由だ。スチールではスーパーマクロAFを使い、一方で、プロキャプチャー機能や、動画撮影などではフォーカスをスーパーマクロMFに設定。動画ではスーパーマクロAFでは被写体が動くとピントがずれることが多いからだ。動画の場合ピントは動かない方が見やすいので、皆さんもマクロ動画の場合はスーパーマクロMF設定の使用をお勧めする。
またTG‐7の絞りは3段階あるが、実際は開放と、少し絞った2段階だ。手ぶれを防ぎ、被写界深度も稼ぎたい場合は1段だけ絞ることにしている。

スーパーマクロAF設定でミツバチを撮影。
タンポポで吸蜜するミツバチをアップで狙った。一眼カメラのマクロレンズは難しいと感じる方は、TG-7があれば、手軽にシャープなマクロ写真を撮ることができる。

Tough TG-7
100mm相当*/1/200秒/F6.3/ISO 200

クロオオアリをスーパーマクロAFで撮影。
スーパーマクロAFはフラッシュも使えるし、アリのような小さな昆虫もアップに撮ることができる

Tough TG-7
100mm相当*/1/100秒/F6.3/ISO 200

オオルリシジミをスーパーマクロAFで撮影。
スーパーマクロAFは無限遠側にはピントが合わないが、蝶のポートレートなどを撮るにも役立つ

Tough TG-7
30mm相当*/1/640秒/F3.2/ISO 200

草地のヒメシジミ。
早朝、ヒメシジミのメスが庭の草地にとまっていた。朝の雰囲気が出るように背景を選び、ボケを活かした写真にした。

Tough TG-7
47mm相当*/1/160秒/F3.1/ISO 200

動画性能

通常の動画撮影では、4K30P、FHD60P、ハイスピード撮影では、FHD120P、HD240Pの撮影が可能だ。撮影時間に制約はあるが、他のカメラでは撮れないカメラアングルでマクロ動画が撮れるのはTG‐7の特筆すべきことだ。地面すれすれのアングルの動画はTGでなければ撮れないシーンだ。数mmの被写体動画を撮ってみせると、テレビのスタッフもびっくりする。テレビの撮影では4K60Pと言うのが標準なのだが、最新のAIソフトを使えば4K60Pに変換しても違和感はない。

クロオオアリの巣の出入り口をスーパーマクロMFで動画撮影。TG-7では広角側と望遠側を使い分けて撮るのが基本。

深度合成

もともとTGは一般的に一眼カメラと比べて被写界深度が深いが、大きさが1cm以下の被写体だと、それでもピントが浅すぎることが多い。そんなときは「深度合成」の出番だ。深度合成はカメラが自動的にピント位置をずらした複数枚の画像を撮影し、それを合成した深度の深い画像を記録する素晴らしい機能だ。

深度合成でテントウムシを撮影。
チューリップにとまっていたナナホシテントウを深度合成で撮影。テントウムシだけをシャープに、背景は綺麗にぼかした写真を撮ることができる。

深度合成撮影
Tough TG-7
50mm相当*/1/160秒/F3.2/ISO 100

深度合成でヒメシジミを撮影。
準絶滅危惧種のヒメシジミが発生をはじめたので、早速撮影した。普通に顕微鏡モードを使用してもよいが、深度合成を使うことで、よりシャープに撮れた。

通常撮影
Tough TG-7
100mm相当*/1/400秒/F6.3/ISO 500

深度合成撮影
Tough TG-7
100mm相当*/1/400秒/F6.3/ISO 500

フラッシュディフューザー FD-1を使いコメツキムシを撮影。
ぼくの場合、飛んでいる虫などをのぞき、できるだけフラッシュディフューザー FD-1を使うことが多い。
晴れていても、光がよく回る。ただしフラッシュをON にすると、自動的にISO感度が下がるので、シャッター速度が遅くなり、ぶれることがあるので、風の強い日などは使わないようにしている。

Tough TG-7
100mm相当*/1/250秒/F6.3/ISO 200
フラッシュディフューザーFD-1使用

深度合成でスギナの排水を撮影。
スギナは朝に余分な水滴を葉先から排出する。たくさんの水滴や、水滴に写った背景がとても綺麗だ。
全体にピントを合わせるために深度合成で撮影。最初にフォーカスする場所で効果が異なるから、何度も試して撮影した。

通常撮影
Tough TG-7
100mm相当*/1/160秒/F6.3/ISO 800

深度合成撮影
Tough TG-7
100mm相当*/1/160秒/F6.3/ISO 800

プロキャプチャー(ProCap連写)

焦点距離F2.0の明るいレンズのおかげで、速いシャッターが切れる。
プロキャプチャーはシャッター半押しで、半押し前約0.5秒から約10コマ/秒の連写速度で連続撮影を行ってくれる機能だ。ただ、OM-1などの一眼カメラに搭載されているプロキャプチャーに慣れている人には、若干物足りないかもしれない。バッファーの関係で撮影枚数が少なく、蝶の飛翔を撮影するには、飛び立つシーンなどだと、上手くタイミングが合っても1〜2枚しか撮れないからだ。またシャッター速度は飛翔を撮るには最低1/2000秒が必要だが、シャッター速度を選ぶことはできない。しかし、スーパーマクロAFに設定しで、Aモードで絞り開放に設定、晴れていれば1/4000秒程のシャッター速度で撮影してくれるので覚えておくと良いでしょう。

プロキャプチャーでタンポポの綿毛が飛ぶ瞬間を狙う。
タンポポの綿毛が飛ぶ写真を手持ちで撮影。スーパーマクロAFの広角側を使うと被写体とカメラが近いので、自分で息を吹きかけ綿毛を飛ばして撮影した。
絞り値F2.0の明るいレンズのおかげで、シャッター速度1/8000秒で撮影することができた。TG‐7の場合、ネイチャーフォトでは速いシャッターを切りたいときにはとても便利だ。

Tough TG-7
25mm相当*/1/8000秒/F2.0/ISO 200
プロキャプチャー

プロキャプチャーでスジグロシロチョウの飛翔を狙う。
TG‐7のプロキャプチャーで蝶の飛翔はやや重荷だが、チャレンジしてみる価値はある。

Tough TG-7
30mm相当*/1/2000秒/F3.2/ISO 200
プロキャプチャー

プロキャプチャーでウスバシロチョウの飛翔を狙う。
TG‐7のプロキャプチャーでは、飛翔が緩やかな蝶を狙うのが良い。

Tough TG-7
25mm相当*/1/3200秒/F2.8/ISO 200
プロキャプチャー

フラッシュディフューザー FD-1

フラッシュディフューザー FD-1は極めて便利なアクセサリーだ。カメラ内蔵のフラッシュを利用して光を回すことで、マクロ撮影時に明るくライティングできるFD-1はTough TG-4以降の機種では共通なので従来のものを使用できる。
深度合成時にも活用することが可能で、僕はこのアクセサリーをほぼつけっぱなしで使っている。FD-1を使っての深度合成は、カメラ側のフラッシュの発光量を落とすのがポイント。オートでも使えるがマニュアル発光量変更で設定を1/16にくらいに設定して、FD-1側の光量の切り替えレバーを開いた状態(通常の状態)にするのがいい。こうすれば内蔵フラッシュのチャージが早くなり、高画質かつレスポンスよく撮影を続けられる。

フラッシュディフューザー FD-1を使いハエトリグモを撮影。
ぼくの場合、飛んでいる虫などを除き、ほぼ全ての写真にフラッシュディフューザー FD-1を使っていると言っても過言ではない。それくらい、有用なアクセサリーだ。カメラを近づけるので、被写体が影になることも多い。中途半端に光が当たっている場合などは、わざとカメラで影を作り撮影することで、綺麗な写真が撮れる。

Tough TG-7
100mm相当*/1/400秒/F6.3/ISO 320
フラッシュディフューザー FD-1使用

*35mm判換算値

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Products

TG-7

圧倒的なタフ性能やマクロシステム、さらには多彩な水中撮影機能を備えたTough TG-7であれば、険しい登山の中でも、深い海の中でも、あらゆるアウトドアシーンを切り取ることができます。

フラッシュディフューザー FD-1

内蔵フラッシュを利用してライティング。暗いところでのマクロ撮影や昆虫など動きのあるものを撮影する際に使えます。水中撮影や、被写体の背景を暗くして雰囲気のある写真を撮るなどクリエイティブな撮影を楽しめます。撮影状況に合わせて、約1.4段分の光量切り替えレバー付き。