Volume 3 「男は働き、女は家庭を守る」? 男性優位の社会 アン:じゃあ、これはどうかしら、例えば、日本ですごく典型的なのは、女の子は大学を卒業して、大学に進学するとしたら、卒業して、定番なのは短期間働いてから結婚して…… マイケル:そうだね。 アン:……(結婚したら)仕事を辞めて、家族の世話をすることなの。こういうのって、イギリスでも一般的な人生の歩み方ってことになるのかしら? マイケル:そうとはいえないかな。イングランドでは、義務教育を終了後に進学する人の割合が、ずっと少ないと思う。だから、イギリスでは高等教育に進む女性の大部分は、キャリアを念頭に置いているんだ。だから、キャリアをあきらめたりしないよ……結婚する時でもね。 アン:そうなのね。じゃあ、働き続けるわけね。 マイケル:働き続けるし、今はそれが普通だね。日本は特別にまだ、かなり男性優位の社会だよね。何年か前に、日本のある大手化粧品会社の幹部をテレビで見たのを覚えてるけど、全員、男性だったよ。 アン:ええ、そういう部分においては実際、ここでは物事はいまだに、ほとんど従来のままだと思うわ。例えば、女性にとって働き続けることが、たいていの場合、あまり魅力的でない理由の一つは、そういう会社では昇進するチャンスがあまりないからだと思うわ。 アメリカでは、ある種、反動とも呼べるような動きがあって、実際のところ、働きたくない女性が中にはいて、というのも、例の、何でもこなすスーパーウーマンがあれこれと話題に上ったでしょう、自分で何でもできちゃうっていうようなね、それで会社で一日中過ごしてヘトヘトになってから、帰宅して子どもの世話をする生活よりは、実際は家の中のことを全部担当する役割を取る方がいいって考えるのよ。それに、そういうふうに感じる男性もいるのよね、家の中のことをする方が好きだっていう男性がね? マイケル:いやあ、僕もそう言おうと思ってたんだ。その、僕にはすごくいいなあって思えるんだ。その、フルタイムの主夫になるのは、そう悪くない考えだと思うよ。 アン:そうね、そうよね。たくさんのすてきなチェンジがあって、そこでは男女の役割があまりはっきり分かれておらず、もっと自由なのよね。もちろん、アメリカでもイギリスでも、そして日本でも状況は変わってきているわ。 さて、今月号をお聞きいただいてありがとうございました。次回、7月号でもご一緒できるのを楽しみにしています。 マイケル:おっと7月か、僕の大好きな月だ、だって7月には僕の誕生日があるからね。 アン:その先は言わなくていいわ。 マイケル:わかったよ、OK。 アン:次回、またお会いしましょう。さようなら。 マイケル:お元気で、さようなら。 (訳:鈴木香織)