Volume 24 子育てって大変? さまざまな子育てのスタイル マイケル・リース:さてと、今回は僕たち二人にとって、個人的にとても興味があるであろうことについて話そう。テーマは、子育てについて。 アン・スレーター:そうね。子育て、育児の…… マイケル:育児ね。 アン:……やり方ね。当然、イギリス、アメリカ、そして日本のやり方には違いがあって、そうね、結構、違うわ。私たち自身、身をもって経験しているのよね、自分たちが親だから。でもあなたが気付いた、異なる点って何? あるいは似ているな、と思ったことは? マイケル:子育てに関しては、アメリカとイギリスでそんなに大きな違いがあるかどうかは、わからないなあ…… アン:うん。 マイケル:でも、日本には確かに違いがあるね…… アン:ええ。 マイケル:……そう思うな。 アン:そうね。この間、こんなところを見掛けたわ。子育てについて考えていたのよね、今日、そのテーマで話すって知ってたから。それで、外出先で、日本人のお母さんがいて、その息子さんがぐずっていたの、子どもがよくそうするようにね。その子は4歳ぐらいで、蹴ったり叫んだりしていて、「ママ、大嫌い!」って言ったの。ね? するとお母さんが「あら、ママ悲しい、悲しいわ」と言ったのよね。 私は、「へえ、すごく面白い」と思ったわ。だってアメリカ人の母親なら「悲しいわ」とは言わないだろうから。アメリカ人の母親なら、「自分の部屋に行きなさい」と言うでしょうね、ハハハ。それか、「明日はお友達と遊ばないこと」とかね? 「あなたが悪いことをしたからよ」ってね。 母親がどう感じるか、が問題じゃないのよね? 子どもに、そういう振る舞いをしてはいけないと示すことが肝心なの、でしょ? それでこう言うの。「いいわね、あなたの振る舞いの結果は、こうなるのよ」って。 そして何かお仕置きか、何らかの結果があるのよ。つまり、これって、イギリスにあるかどうかわからないけど、─「タイムアウト」とも呼ばれるような結果が。ハハ、これは(アメリカでは)とっても一般的なのよ。私がもっと若かったころはそうでもなかったんだけど、今はよく見掛けるわ。タイムアウトというのは、つまり、あっちに行って座っていなければならない時間を過ごすようなことなの。あっちの隅の方に座らなければならないというわけ。実際には、今の子育てに関する考えでは、これはお仕置きではないのよ。お仕置きとは見なされないの。クールダウンのような感じに思われているのよね。 マイケル:えっと、それは…… アン:ええ、そうなの。 マイケル:……その考え方は、実際に、イギリスでも取り入れられていると思うよ、まさにアメリカ発の考え方としてね。 アン:あら、そう。 マイケル:今はそれは…… アン:ええ。 マイケル:……イギリスでも、前よりずっとよく見掛けるね、子どもが(クールダウンのために)行く特定の場所という考えは。椅子か何かが、タイムアウトの場所になっているんだ。 アン:ええ。 (訳:鈴木香織)