Volume 21 人とのつながり ソーシャルメディアの登場 マイケル:ソーシャルメディアのサイトは、よく使ってる? アン:その、少しは使ってるけど、何千人もの友達がいるっていう、私の一部の知り合いほどでは、もちろんないわね、例えば、そういう…… マイケル:なるほど。 アン:……サイト上でね。でも確かにそれについては面白い、そうね、利点がたくさんがあると思うの。たくさんの人と触れ合えるし。欠点もあると思うわよ。最近、ある作家のインタビューを読んだのを思い出したんだけど、彼は、実際に、コンピューターをインターネットに接続していない時にだけ執筆するんですって。インターネットを使っていなくても、ネットにつながっているのがわかっていると、気が散るんですって、その…… マイケル:そうなんだ。 アン:……手元の仕事から。だから、本当に小説が書けるのは、物理的にインターネットから切断されている時だけ、というわけ。 マイケル:ちょっと気を付けなくちゃと思うんだ、何事もバランスを取るようにしないと。とにかく、現実の世界をあんまり遠くに置き去りにしちゃいけない。でも同時に、ソーシャルメディアはみんなにとって素晴らしいツールだと思うよ。僕みたいに(生まれた国と)違う国に住んでいる人には、イギリスの友達と改めてつながりを作るのにすごくいい手段なんだ。昔だったらできなかったことだからね、すごく重宝してる。 アン:そうね、それと、あなた自身について話してくれたことって─ソーシャルメディアにいろんな用途があるということもポイントだけど─インターネットやソーシャルメディアといったものは、私たち自身のために使える道具なんだ、ってことね。病みつきになって、またメッセージが来てるかな、とか誰かが「やあ、元気?」と言ってきてないかな、とか、絶えず確認するものというよりはね。ハハハ。 マイケル:そうだね、ソーシャルメディアは、人とのつながり方全体にとって重要な側面だ。ただ単純に、友達と連絡を取り続ける、ちょっとした手段、というよりも、ソーシャルメディア全体が社会変革のための驚異的なツールになっている、という意味で。例えば、「アラブの春」でそれが見て取れたよ。 アン:そうね。 マイケル:その(デモの)多くがネット経由で計画された。そういったソーシャル・ネットワーキング・サイトを通じてね。当局が取り締まるのに苦労する存在になって、そういう意味で、政治的役割を担って…… アン:それにとても積極的な─ マイケル:……それってたぶん、創設者は─ アン:ええ。 マイケル:創設者はたぶん、まったく予期していなかったような積極的なやり方でね。すごく面白いよね。 アン:本当ね。さて、そんなコメントが出たところでチェックしに行きましょうか、ハハハ…… マイケル:うん、そうだね…… アン:……メールの受信箱を。ハハハ。 マイケル:僕、ここで、そわそわしてたんだ。つまり「ああ、メッセージが何通か来てるかも!」って思ってね。 アン:ハハハ。 マイケル:コンピューターのことはひとまず忘れるべきかもしれないな。 アン:そうね、ハイテク機器なんて、すべて忘れて、ね? ただ話せばいいのよ。 マイケル:まったく、そのとおり。 アン:さて。では、今月も聞いてくださってありがとうございました。次回もご一緒できることを楽しみにしています。 マイケル:本当に。お元気で! アン:さようなら。 マイケル:さようなら。 (訳:鈴木香織)