Volume 1 テレビ番組事情あれこれ さまざまな国のテレビ番組 マイケル・リース:皆さん、こんにちは、Cultural Crossroadsへようこそ。マイケル・リースと…… アン・スレーター:アン・スレーターです。 マイケル:アン、これからはいろんな文化についておしゃべりするんだよね。日本だけでなくてもちろん、僕ら自身の文化についても。僕はイギリス出身で…… アン:私はアメリカ出身。この新しいコーナーをお届けできることに、とてもわくわくしています。ここでは、もちろん、私たちの国の文化について、より広い視点でご紹介します。 マイケル:そのとおり。 アン:それから、ほかの国についてもお話しするかもしれません。 マイケル:そうだね。さて今日は、初回のトピックとして、テレビ(番組)についておしゃべりします。アメリカのテレビと比べて、日本のテレビをどう思う? アン:私が面白いな、と気付いたことの一つは、クイズ番組という不思議なもの。 マイケル:なるほど。 アン:日本ではとても人気があるでしょう。 マイケル:そうだね。 アン:アメリカにはああいった類の番組はあまりないの。もちろん、面白おかしいような、そういったタイプの番組はあるのよ。でもクイズ番組は、アメリカではもっと、知識の面に重点を置いていると思うわ。最近、アメリカで人気があるのはリアリティー番組でしょうね。 マイケル:ああ、そうだね。 アン:これは、日本ではあまり人気ないわよね? マイケル:そうだね、日本ではあまり広まった様子は見られないな。でも、日本以外では世界的な現象になってるよ。ひとつ例を挙げてもいいかな? 前にイギリスで大人気だったリアリティー番組があってね、それが輸出されて、今じゃ世界中に広まってるんだ。出場者は大勢の一般人で、彼らが一緒に一軒の家に入れられて、そこで数週間っていう、結構、長い期間、共同生活を送らなければいけないんだ。その上、彼らはその家を出てはいけないんだ。そして、どうするかというと、各部屋にカメラがあって、彼らを24時間監視している、というわけ。 アン:恐ろしいわね。だから、興味深いわよね。あなたの話だと、イギリスとアメリカにはすごく共通点があるみたいで。こういった類の番組、リアリティー番組好きという点ではね。だけど日本では、そういう(一般の人の日常を見ることの)魅力は受け入れられてないわね。 マイケル:その、僕が日本に来て、クイズ番組について気が付いたことの一つが、ちょっとイングランドに話を戻すけど、クイズ番組の参加者はいつも一般の人、どこにでもいるような普通の人、ということなんだ。それに対して日本では、クイズ番組の出場者は、既に有名な人で、「テレビタレント」なんだよね。 アン:それは面白いわ。ええ、さっき話していたことと関係あるんじゃないかしら。日本のクイズ番組は、ある種、ふざけ回って、ばかげたことをして、それで楽しい時間を過ごすようなところがあるけど、知っている人を見ているから楽しいのよね。テレビに出ているのが、ただの、いわゆるどこにでもいるような普通の人だったら、面白みも減るでしょうね。 マイケル:日本の番組は断然、エンターテインメント重視だよね。人気があるし、派手だし、明るくて、変化に富んでいるものね。そういうのは、イングランドや、きっとアメリカでも見掛けないだろうね。 (訳:鈴木香織)