Volume 19 音楽の効用 私の音楽遍歴 マイケル・リース:皆さん、こんにちは。Cultural Crossroadsの2月号へようこそ。マイクです。 アン・スレーター:アンです。 マイケル:今日のトピックは、音楽と楽器だよ。 アン:まあ。 マイケル:これは今まで聞いたことがなかったね。アン、君は楽器を弾くの? アン:まあ、尋ねられたから(答えるけど)、いいえ、弾かないわ、ハハハ。 マイケル:そうか。 アン:昔は弾いていたのよ。幼いころにはね。バイオリンを弾いていたの。 マイケル:へえ、あれは特に難しい楽器じゃなかったっけ。 アン:難しかった。本当に。特に初めて弾き始めた時は、難しかったのを覚えてるわ。確か、小学1年生の時に始めたから。 マイケル:だよね。 アン:腕が信じられないくらい疲れるの、バイオリンを支え続けるわけだから。それと指がヒリヒリとすごく痛くなるのよ。弦を押さえ付けるから、どうしても指先に水ぶくれをつくっちゃうの。だから本当に痛くて。バイオリン以外では、少しの間リコーダーを吹いていて、楽しかったんだけど、これもまたどういうわけか、ちゃんと続けなかったのよね。あなたは? 何か弾いていた? あるいは今、何か弾いてる? マイケル:リコーダーのレッスンを1回受けたよ。 アン:あら。 マイケル:8歳か9歳ごろだったかな。たった1度のレッスンで、「ああ、これは僕に向いてない」と悟るのに十分だった。それ以外には(楽器の経験は)ないね。でも16歳か17歳の時に、両親が家族用にオルガンを買ったんだ─電子オルガンをね。それに夢中になってね。だからその年齢から、キーボードのだいたいの弾き方を、基本的に独学で覚えたんだ。そのオルガンを手始めにね。それから中古のピアノを買って、そのピアノは親に家の(みんながいる部屋とは離れた)反対側の部屋に置いておくように言われたけど。 アン:ハハハ。 マイケル:ピアノの音が聞こえない所にね。それで、楽器を弾くことは、(僕にとっては)単なる趣味以外の何物でもないんだ。実はそれほど真剣に取り組んだことがないんだよ。それと、ほかの人の曲は演奏できない。楽譜の読み方を勉強したことがなくて。これはイギリスでは、(プロの)ミュージシャンの間ですら、よくあることなんだよ。ポール・マッカートニーも、どうやら楽譜が読めないみたいだし。 アン:まあ。 マイケル:でも僕は、音を生み出すことや作曲することに興味があったから、それをずいぶんと長い間やっていたんだ。 アン:それで、どんな種類の音楽を作ったり、弾いたりしていたの? マイケル:うーん、そうだな、たいていはかなりひどい代物で、いや、そこまでひどくはないけど、僕はどっちかっていうと、英語で言う、いわゆる、何でも屋でね。本物のミュージシャンのことは、ものすごく尊敬してるよ。だって、そういう人たちは一生懸命勉強してる。僕はどちらかというと、習うより慣れろっていうタイプだった。それが楽しかったんだ。それでまずまずの出来だったしね。でももう、プロに任せようって思って、ハハハ。 アン:そうなの。 マイケル:それにしても音楽って、つまり、楽器を演奏することや音楽のそういった側面を理解することって、人間にとって大切だと思うな。 (訳:鈴木香織)