Volume 16 ティータイムでリラックス あなたは紅茶派? コーヒー派? マイケル・リース:皆さん、こんにちは、Cultural Crossroadsの10月号へようこそ。マイクです。 アン・スレーター:アンです。 マイケル:今日は、僕の好きなトピックの一つについておしゃべりします。紅茶か…… アン:コーヒーか。 マイケル:うーん。さて、アン、僕はアメリカっていうと決まってコーヒーを連想するし、イギリスっていうと決まって紅茶を連想するんだ。君も同じような感じ? アメリカは(コーヒーの)カフェインへの依存度がすごく高いの? アン:そうだと思うわ。 マイケル:アメリカ人はコーヒーが大好きなの? アン:そう思うわ。そう、アメリカでは(コーヒーを飲むことが)すっかり定着した習慣になっているわね、もちろん紅茶よりもね。その、紅茶を飲む人もいるわよ、でもイングランドみたいにではないわ。 マイケル:そうだよね。君はコーヒーをたくさん飲む? アン:実は飲まないの。ハハハ。飲まないわ。私が好きなのは……いつも朝は紅茶を飲むの。 マイケル:そうなんだ。 アン:でも、やっぱり、アメリカでは(紅茶を毎朝飲むのは)一般的ではないと思うわ。私くらいね。あなたはどう? マイケル:ああ、僕は圧倒的に紅茶派さ。コーヒーを飲むこともあるけど、週に2、3回だね。 アン:なるほど。 マイケル:でも紅茶は、1日に少なくとも5、6杯は飲むね。 アン:特定の種類の紅茶を飲むの? マイケル:いいや。その…… アン:ティーバッグ? それとも茶葉で? それとも……? マイケル:普通の、ブレンドされたティーバッグだよ。特別なものでも何でもなくて。それが好きなんだ。僕は8歳のころから紅茶を入れているんだ。家族の紅茶係だったんだよ。 アン:じゃあ…… マイケル:僕の役目、というわけさ。 アン:その話が出たから、どうしても次の質問を聞きたいの。紅茶を入れるのに望ましい手順ってあるの? ほら、私たちアメリカ人は、ただティーバッグを使ってその上にお湯を注ぐだけだから。でも、もっと紅茶をおいしくする別の方法があるのかしら? マイケル:うーん……どうだろう。僕には僕なりのやり方があって、それでおいしく入れられるよ。好評なんだ。でも言ったとおり、僕は紅茶通を気取るつもりはないから、厳密に入れ方にはこだわらないよ。まあ僕のやり方は、いいかい、もちろんお湯を沸かすんだけど、沸騰していないといけない。 アン:ぐつぐつと煮立った状態ね? マイケル:それがすごく重要なんだ。そう。お湯が沸いたら、それを少しティーポットに注ぐ。いいかい、マグカップで紅茶を入れてはいけないよ。 アン:どうして? マイケル:そうだな、入れられるとは思うよ、でもほら、マグで入れるといまいちなんだよ。沸騰したお湯をティーポットに注ぐ。(ポットの中で)お湯をくるくるっと少し回してポットを温めるんだ。そのお湯を捨てる。ティーバッグを入れる。そして、お湯をもう一度沸かすんだ。たとえさっき沸かしたばかりでも、念のために沸かしたての状態にするんだ。そしてそれを(ポットに)注いで、置いておく。ティーポットカバーを掛けて、4、5分かな、そのままにしておくんだ。 アン:そうなのね。 マイケル:それからマグを出して、まずミルクを入れてから、砂糖を入れる。 アン:どうしてミルクを先に入れるの? マイケル:わからない。ただそれが僕の習慣なんだ。 アン:ハハハ、ただそうするだけなのね。 マイケル:そうしてたのは、実はもともと、何百年も前の話だけど、カップがすごく割れやすかったからなんだ。だからカップが割れないように、ミルクを先に入れて、紅茶を注いだ時に紅茶が冷めるようにしたんだよ。 アン:なるほどね。 マイケル:それが、ミルクを先に入れるもともとの理由。僕は習慣的にそうしていて、それでおいしくできてるけど。 アン:紅茶通の人の中には、ミルクが本来の風味を薄めてしまう、って信じてる人がいる、と聞いたことがあるわ。もし本当の紅茶通だったら紅茶をそのまま(ストレートで)飲む、みたいに聞いたんだけど、本当? マイケル:そうじゃないかな。全然違う味になるからね。 アン:そうよね。 マイケル:ミルクを入れるのと、入れないのとではね─2つのまったく別の飲み物だ。僕もミルク無しで飲むこともあるよ。好きなのはミルク入りの方だけどね。 アン:私もミルクを入れた方がずっと好きなのよ、でもね…… マイケル:でも面白いのは、イギリスでは「ミルクを入れますか?」とは、絶対に聞かないんだ。みんな入れるから。ミルクは入れるもの、と思われてるんだよ。 (訳:鈴木香織)