Volume 12 家で楽しむ雨の日 梅雨だからできること アン:雨が降っている時、室内のゲームや活動のほかは、時々、母が気分が乗ったら、ということだったと思うんだけど、私たちにお菓子作りをさせてくれたわ。その、例えばクッキーを焼くとかね、ハハハ。それがいつも楽しかったのよ、何かを作ったり、何かの目的を持ってやることが…… マイケル:うん。 アン:……工作とかね。そんな目的のあるものが…… マイケル:そのとおり、うん。 アン:……いつもすごく楽しかった。 マイケル:そう、雨の日には、雨の日ならではのいいことがたくさんあると思うんだ。とことん創造的になってみようと思ったら、実は雨の日はものすごく楽しめる、ってことがわかるよ。だって、できることがたくさんあるから。子どもがいたら、とりわけそうだよ。 アン:今、難しいのは、そう意識する自由を自分で持つことの方だと思うわ。たとえ天気が良かったとしても、家の中ですることが山ほどあるんですもの。つまり、コンピューターに向かうとか、テレビを見るとか。 マイケル:イギリスで一つ、すごく独特だったのは、日曜だと思うな。イギリスでは、少なくとも僕が子どもだった頃は、日曜というのは当然、キリスト教の安息日で、誰も働いてはいけない時なんだ。誰も働いてはいけない、それはどういうことかというと、つまり、どこも営業してない、ということなんだよ。店は閉まってる。何もかも閉まってる。日曜には何もすることがないんだ、少なくとも僕が子どもだった頃はね。それが、一日を過ごす独創的な方法を見つけようって思う、大きなきっかけになっていたんだ、だって、日曜の午後は、とにかく退屈で仕方なかったからね。今は事情が変わったよ。店は日曜もやってるし、どこでも営業しているから、まるで第2の土曜日みたいになった。でもあの頃は、独創的な時間の過ごし方を見つけざるを得なかったんだ。それって、ある意味で、いいことだと思うな。 アン:いいことだと思うわ。 マイケル:だから、これは覚えておきたい。そう、この頃ではテレビはあるし、コンピューターはあるし、テレビゲームもあって、それぞれ、存在意義がある。でも、そういうものに生活を支配されてはいけない。もっとほかにもできることがあるんだから。電気を使う活動は一切しない日を、1日過ごしてみるといいよ。 アン:ハハハ。 マイケル:純粋にアナログな1日をね。家族と一緒に時間を過ごすための、創意に富んだ方法を見つけてみて。 アン:さあ、マイケルのそんなとっても前向きなコメントで、今月は締めくくることにしましょう。聞いてくださって本当にありがとうございます。 マイケル:そうですね、来月もお会いできるのを楽しみにしています。 アン:さようなら。 マイケル:お元気で。さようなら。 (訳:鈴木香織)